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Vol.396 ちょっと待った!建物解体しない方が得かもよ?

古い家を壊す前に知っておきたい不動産売却の判断ポイント


古い家が建っている土地は、解体して更地にした方が高く売れる?

空き家だから、とりあえず壊した方が良い?

解体費用をかけても、本当に売却価格は上がるの?


特に相続で取得した実家や、長年使用していない住宅では、

「建物が古いから価値はない」

「更地にした方が買いやすい」

と考える方が少なくありません。


しかし、不動産の世界では、必ずしも解体した方が得とは限りません。

場合によっては、古い建物を残したまま売却した方が、売主にとって有利になるケースがあります。


一方で、解体した方が売りやすい土地も存在します。


重要なのは、「古い家だから壊す」ではなく、その土地の特徴、買主層、税金、費用を考えて判断することです。


今回は、不動産会社の視点から、「解体しない方が得な土地とはどのような土地なのか?」について解説します。



1.そもそも古い家は解体した方が売れるのか?


一般的には、更地の方が買主にとって分かりやすいというメリットがあります。


更地なら、

・新築住宅を建てやすい

・土地の状態が確認しやすい

・購入後の工事計画を立てやすい

という特徴があります。


そのため、「古家を解体してから売却しましょう!」と言われることがあります。

でも、解体には費用が発生します。


一般的な戸建住宅の場合、建物の大きさや構造によりますが、

数百万円単位の費用が必要になることは当たり前です。


つまり、解体費用をかけた分だけ、売却価格が上がるわけではないのです。



解体しない方が得な土地①「建物を利用できる土地」

まず、解体しない方が良い可能性があるのは、建物にまだ利用価値がある場合です。


例えば、

・築年数は古いが状態が良い

・リフォームで利用できる

・古民家として魅力がある

・賃貸住宅として活用できる

といったケースです。


最近では、古い住宅をリノベーションして暮らしたいという需要もあります。


新築住宅にはない、・柱・昔ながらの間取り・庭などを魅力と感じる買主もいます。

そのため、古い=価値がないとは限りません



解体しない方が得な土地②「土地価格が高くないエリア」

意外に多いのが、土地価格がそれほど高くない地域です。


例えば、土地価格が1,000万円程度のエリアで解体費用が200万円かかった場合、

売主にとって大きな負担になります。


ちろん更地にすることで売りやすくなる可能性はあります。

しかし、解体費用を販売価格に上乗せできなければ、結果的に手取り額が減ることがあります。


不動産売却では、「高く売れるか?」だけではなく、「最終的にいくら残るか?」を見る必要があります。



解体しない方が得な土地③「住宅ローンが利用できる可能性がある土地」

古家付き土地の場合、買主によっては住宅ローンを利用しやすい場合があります。

例えば、建物をリフォームして住む目的の方です。


一方、更地購入後に新築する場合、土地購入ローンと建築費用の計画が必要になります。

そのため、古家付きの状態を希望する買主も存在します。


特に、リノベーション需要が高いエリアでは、古い建物そのものが商品価値になることがあります。



解体しない方が得な土地④「固定資産税を考慮する必要がある土地」

建物を解体すると、固定資産税が上がる可能性があります。

住宅が建っている土地には、住宅用地の特例があります。

この特例により、土地の固定資産税負担が軽減されています。


しかし、建物を取り壊して更地にすると、この軽減が受けられなくなる場合があります。

そのため、「売却予定だからすぐ解体」と考える前に、売却までの期間も考える必要があります。



解体しない方が得な土地⑤「再建築条件を確認したい土地」

古い家が建っている土地では、建物だけではなく、土地の法的条件も確認する必要があります。

・接道状況

・建築制限

・用途地域

・セットバック

などです。


古家があることで、現在の利用状況が分かりやすい場合があります。

逆に、更地にしてしまうことで、買主が判断しにくくなるケースもあります。



2.反対に、解体した方が売りやすい土地とは?


では、どのような土地なら解体が向いているのでしょうか?



建物が危険な状態の場合

・倒壊の危険がある

・雨漏りがひどい

・シロアリ被害がある

・長期間放置されている

などの場合です。このような建物は、買主にとって負担になります。



② 新築需要が高いエリア

駅近、人気住宅地、土地需要が高い地域では、更地の方が購入検討者が増える場合があります。

特に、土地として購入したい人が多い地域では、建物がない方が検討しやすくなります。



③ 建物の評価がほぼない場合

築年数が古く、リフォーム費用が大きくなる場合、買主は建物を利用しません。

その場合、土地として販売した方が分かりやすくなります。



【解体前に必ず不動産会社へ相談する理由】

一度解体してしまった建物は、元に戻すことができません。

そのため、解体工事を依頼する前に、不動産会社へ相談することが重要です。


確認すべきポイントは、

・土地の需要

・周辺の売買事例

・買主層

・解体費用を回収できるか

です。


不動産会社によっては、「解体せず現状で売却する」という提案をする場合もあります。



【古家付き土地を売る時の注意点】

古い家を残して売却する場合、注意点があります。


① 建物の状態を正確に伝える

売却時には、雨漏り、設備故障、過去の修繕歴などを正確に伝えることが大切です。



② 「古家付き土地」として販売する

購入希望者に、建物利用したいのか?更地にしたいのか?を事前に確認する必要があります。



③ 査定時に複数の視点を見る

古家の場合、「建物価値」・「土地価値」の両方を見る必要があります。

土地だけを見る会社、建物活用を見る会社によって判断が変わる場合があります。



最後に、

パッと見、建物古くて使えないから、壊しちゃおう!って考えるのが普通だと思います。

でも、その建物、他人から見ると活かしたいと思う人もいるのも事実。


不動産はたくさんの人に売る商品ではなく、たった一人に売れれば良いもの。


危険性があって行政から取り壊しの命令など出ていないのであれば、

基本的には、売る方に応じて対応すれば良いのです。


建物があった方が、更地の方が、どちらが高く売れるのかはエリアや用途地域でも変わります

上に高く建てられる土地は価値が高く、2階までとあらば地型や道路の接道・間口が肝。


その為、どんなにボロボロでも危険でないなら、そのままがセオリーです。

更地にして1月1日を超えると、固定資産税・都市計画税は数倍に跳ね上がります。



良く、街中にポツンと更地が放置されていたりしますが、

そんな光景を見ると、税金えぐーって思ったりします。やっちゃったね、、と。


もちろん、地域差も余裕で出ますから一概には言えませんが、

更地で時間が経つと草生えてきちゃうので、タイミングによっては除草と言う余計な手間も。。


結果、とりあえずそのままで、まず相談。

それが一番損しません。



記:宅地建物取引士  原田