Vol.11 何気に質問多い内覧時に見るべきポイントって?引き渡し後のアフターサービスもある?
記:ハウスプランナー 武井
住宅購入は人生の一大イベントです。そこで、内覧時に確認すべき重要なポイントや、引渡し前の最終確認方法について紹介します。また、ハウスインスペクションやリフォームアフターサービスについても解説し、安心して購入を進めるための情報を提供します。
内覧時に見るべきポイント
住宅購入を考える際、内覧はとても重要なステップです。物件の状態や設備をしっかりと確認することが、将来の快適な生活に直結します。まず、建物の外観や周辺環境をチェックしましょう。外壁にひび割れがないか、屋根の状態はどうかといった点を確認することが大切です。また、周辺の騒音や日当たりも生活に大きく影響します。
室内に入ったら、床や壁の状態、そして天井を見上げてみましょう。特に水回りは重要で、キッチンやバスルームの水漏れやカビの有無を確認すると良いです。さらに、電気やガス、水道といったライフラインの設備も正常に動作するか確認が必要です。これらの点をチェックすることで、生活の質が大きく変わることがあります。
また、内覧時に見落としがちなポイントとして、収納スペースの確認があります。収納は生活をスムーズにするために欠かせない要素です。各部屋のクローゼットや廊下の収納棚の大きさや使い勝手を実際に目で見て確認してください。物件によっては、収納が少ない場合もあるため、その際は家具の配置を工夫する必要が出てきます。
ただし、売主入居中物件の内覧は細部までチェックしにくいもの。人によっては荷物があるから見られたくないと、全部を見る事は不可能に近い状況です。物件だけでなく、売主の人柄や対応も大事なポイントです。
チェックポイント | 確認事項 | 重要度 |
---|---|---|
外観と周辺環境 | 外観見た目や騒音の有無、交通量 | 高 |
ライフスタイルに見合う間取り | 今の生活から大きく変わらないか | 高 |
収納スペースや設備の状態 | 収納量や納得できる設備か | 中 |
内覧時には、潜在的な問題点も見逃さないようにすることが重要です。気になる点があれば、後でトラブルにならないように不動産会社に質問を投げかけることも忘れずに。これらのステップを踏むことで、納得のいく住まい選びが実現します。もう一つ踏み込んだ安心としては、契約時に設備表・物件状況報告書が発行されます。ここに「設備の有無」や「故障の有無」、「周辺環境や建物においての履歴」等が記載されており、契約時に署名をしていただく書類となります。もし、記載内容と相違があった際、売主との話合いの場が用意され、設備補修や交換等の対応になります。
引渡し前立会いの重要性(新築戸建の場合)
引渡し前立会いでは、契約どおりに物件が仕上がっているか、そして購入者として満足できる状態であるかを確認します。
引渡し前に確認すべき事項は多岐にわたりますが、特に重要なのは物件の設備と仕上がり具合です。例えば、電気や水道などの基本設備が正常に機能しているか、内装が契約通りに仕上がっているかなどを確認することが求められます。これにより、購入後に不具合が見つかるリスクを減らすことができます。
立会い時には、契約時に渡された契約書等の各種書類を手元に準備しておくと、確認作業がスムーズに進みます。また、チェックリストを作成することで、重要なポイントを見落とすことなく確認することが可能です。引渡し前の立会いは、基本的に新築戸建や新築マンションに限られるケースが多く、リフォーム中古は行わない物件がほとんどです。これは完成前に契約を行う事が出来る物件特性ゆえ、完成の状態を見ていただく為のプロセスでもあります。
以下に、引渡し前立会いでの確認事項を表形式で示します。
確認項目 | ポイント | 備考 |
---|---|---|
内外装の汚れ | 接着糊や土汚れ等 | 交換はできず、掃除対応 |
クロスの剥がれや床材の隙間、膨らみ | 角やクロス同士の接着面 | 補修対応 |
シャッターやドア等の動作確認 | 実際に開閉して確認を | 雨漏りがないかもチェック |
このように、引渡し前立会いは新居の初めての住人としての責任を果たす大切な時間です。しっかりと準備をして、納得のいく形で新生活をスタートさせましょう。そして、何か疑問や不安があれば、その場で担当者に質問することを忘れないでください。引渡し前立会いをしっかり行うことで、安心して新しい生活を始めることができます。
検討物件内覧ポイント
物件購入を検討となったら、物件資料を精査の上、気になる物件は見に行きたくなります。その内覧時には、物件の外観や間取りだけでなく、細部にわたって確認することが求められます。ここでは、内覧時に注目すべきチェックポイントを紹介し、比較検討の際に役立つ視点を提供します。
まず、物件の立地条件をしっかりと確認しましょう。周辺環境や交通アクセス、近隣の施設などが生活にどのような影響を与えるか考えることが大切です。また、昼間だけでなく、夜間の様子も把握することで、物件の魅力をより正確に評価できます。ただ、夜間・早朝の内覧は売主や不動産会社にもよります。ご自身で周辺か確認に留めましょう。
次に、物件内部の状態を詳細にチェックします。以下の表は、内覧時に確認すべきポイントをまとめたものです。
項目 | チェックポイント | 備考 |
---|---|---|
建物の状態 | 壁や床の傷、ひび割れ、雨漏りの跡 | 修繕の必要性を判断 |
設備の確認 | キッチンやバスルームの機能、給湯設備 | 古さや不具合の有無 |
収納スペース | クローゼットや収納棚の容量 | 生活スタイルに合うか確認 |
内覧時に、単に目で見て判断するだけでなく、実際に設備を動かしてみることも重要です。キッチンの水道をひねって水の出を確認したり(売主に許可が必要)、電気をつけて照明の明るさを確認するなど、実生活をイメージしやすくなります。さらに、隣接する部屋との音漏れがないか、壁を叩いて防音性能をチェックすることも忘れないようにしましょう。
最後に、内覧を終えた後は、他の物件と比較する視点を持ちましょう。価格や立地、状態のバランスを考え、自分のライフスタイルに最も合った物件を選ぶことが大切です。内覧の際に得た情報をもとに、冷静に判断し、納得のいく選択をすることで、後悔のない物件購入が実現できます。
ハウスインスペクションとリフォームアフターサービス
目視でなかなか分からない部分も存在します。そこで役立つのがハウスインスペクションです。ハウスインスペクションとは、専門家による建物の状態チェックのことを指します。これにより、見た目ではわからない潜在的な問題を発見でき、購入後のトラブルを未然に防ぐことができます。インスペクションの結果をもとに、交渉の材料にしたり、必要なリフォームを見極めたりすることができるのです。
一方、リフォームアフターサービスは、購入後の安心を一定期間売主がサポート・保証します。リフォームを施した物件であれば、アフターサービスの内容を確認することで、万が一の不具合にも迅速に無償にて対応できます。これにより、新居で快適な生活を送ることができるのです。では、ハウスインスペクションとリフォームアフターサービスの違いを以下の表で確認してみましょう。
項目 | ハウスインスペクション | リフォームアフターサービス |
---|---|---|
目的 | 購入前の建物状態確認 | 購入後のサポート |
主な内容 | 建物構造や設備の点検 | リフォーム部分の保証と修理対応 |
メリット | 潜在的な問題の発見 | 購入後の安心感の提供 |
ハウスインスペクションを行うことで、購入前に不安要素をクリアにし、購入後の安心を確保することができます。そして、リフォームアフターサービスを利用することで、購入後も安心して暮らせる環境を整えることができます。インスペクションとアフターサービスは、どちらも住宅購入を成功させるための重要なステップです。
インスペクションは売主の許可が必要となり、その実施負担費用はお客様になります。建物の大きさや状況にもよりますが、20~40万円が相場となり、どこまでどのように調査をするかにもよってプラス@の費用が掛かります。
この結果、売主への交渉材料ともなりますが、大事なのはインスペクションを入れたい物件は中古物件となるため、全ての結果が良好とはならない事を理解しないといけません。特に外壁のひびや水回りの床下など、基本的に良好ではないものです。
そうした細部まで気になる方は、新築を狙いましょう。
リフォームアフターサービスは、その名の通りの引き渡し後の売主保証です。付帯される物件では契約時にに対応できる箇所や補修方法等の説明が売主よりなされます。全ての物件にアフターサービスが付帯されているものでもありませんので、注意が必要です。
ぜひ、これらのサービスを上手に活用し、理想の住まいを手に入れましょう。
まとめ
住宅購入は多くの確認事項がありますが、しっかりとポイントを押さえることで安心して進めることができます。内覧や引渡し前立会い、ハウスインスペクション、リフォームアフターサービス等を活用し、不安を取り除いたお住まい探しを実践されてみて下さい。また、何かが起こってしまった時、対応するのは人間です。売主や不動産会社がどの様な人柄なのか、物件だけでないチェックポイントとしては、もしかしたらこちらの方が重要と言えるかも…。