
Vol.89 雨の日に内見すると見えるモノ???
雨の日に内見すると見えるモノ???
~晴れ日には見えないココロのスキマ~
「せっかくの内見なのに雨かぁ……」とテンションが下がったことはありませんか?
いえいえ、ちょっと待ってください!
実は、雨の日こそ最高の内見日和なんです。
晴れの日の家は、誰でも“いい感じ”に見えて当たり前。
でも、本当の実力は雨の日にこそ試されるのです。
今回は、そんな“雨の日内見”のメリットをご紹介します!
雨漏りは誤魔化せない!
晴れた日には分からない、「この家、実はポタポタ……」な事実。
雨の日の内見なら、
・天井や壁にシミがないか
・雨音が不自然に聞こえないか(屋根からポタポタ落ちる音)
・窓枠に結露や水が溜まってないか
などなど、“水との格闘歴”がはっきり見えます。
もしバケツが出動していたら……それはまさに“現行犯逮捕”レベル!
排水が甘い土地はバレやすい
「なんだか玄関前が池みたいになってる……」という物件、見たことありませんか?
雨の日には、
・敷地内の水はけが悪い場所
・駐車場に水たまりができやすいか
・排水溝の勾配が甘くて、ボウフラ天国になってないか
がすぐ分かります。
晴れの日の写真では分からない、水との相性チェックができるのは雨の日だけ!
外壁や屋根の“劣化ポイント”が浮き出る
普段は気づかない外壁のシミや塗装の剥がれも、雨に濡れると一目瞭然!
・外壁のチョーキング(触ると白くなる)
・雨筋汚れの有無
・雨樋(あまどい)の詰まりや劣化
など、まるで“水をかけると色が変わる魔法の絵”のように、家の弱点が浮き出てきます。
内見というより、これはもう“家の健康診断”レベル。
室内の湿気と空気感が試される
家の中に入ったとたん、もわっと感じたことはありませんか?
・湿気がこもっている=換気がうまくない
・においが気になる=カビや過去の雨漏りの痕跡かも
・玄関がベタベタしてる=断熱材や通気性に難あり?
などなど、「家の呼吸」が正しくできているかが分かるのです。
湿気がこもる家は、住んでからの洗濯物乾かない地獄が待っているかも……?
近隣の水はけ・環境もチェック!
家そのものだけでなく、周囲の様子も要チェックです。
・前面道路に大きな水たまり
・側溝にゴミが詰まっていて機能してない
・お隣さんの排水が流れてきてる……!?
こんなこと、晴れた日には分かりません!
さらに、雨の日の音環境もリアルに確認できます。
・雨音が響きすぎる家
・お隣のエアコン室外機の「ガコン」音が雨で反響
実際の生活は365日晴れじゃない!
だからこそ、雨の日は“生活感”を知る最高のチャンスなのです。
雨の日に出てくる“人”の動きにも注目
不思議なことに、雨の日になると人の行動パターンが少しだけ露骨になります。
・近隣の方がどのように傘をさして出入りしているか
・自転車が無造作に玄関前に放置されてないか
・共用部に靴が散乱してないか
いわば、「本性が見える」瞬間とも言えます。
人間も、雨の日にはちょっとだらしなくなるんですよね……。
雨の日こそ「住む目線」で見えるものがある
晴れの日は、物件の“第一印象”を見るには最適。
でも雨の日は、その家の「裏の顔」や「住んでからのリアル」
が見える大チャンスなんです。
むしろ、雨の日に内見して気になるところがなかった物件なら、
「この家は、本物だ」と胸を張ってよいでしょう!
次に内見の日が雨でも、落ち込まずにワクワクしてください。
それは、家の“真価”と出会える日かもしれませんから。
雨の日内見、ぜひ傘を片手に“プロの目線”で楽しんでみてくださいね!
記:宅地建物取引士 原田