
Vol.383 ネットに載らない物件は存在する?
不動産会社だけが知っている「未公開物件」の本当の意味とは?
「インターネットに載っていない物件はありますか?」
「
住宅購入を検討している方から、
現在では、
大手不動産ポータルサイトを開けば、
・新築戸建
・中古マンション
・土地
・賃貸住宅
など、全国の多くの物件情報を確認できます。
そのため、「ネットに出ている物件がすべてなのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、実際の不動産市場では、インターネットに掲載される前の物件や、
一般公開されていない状態の物件が存在することがあります。
ただし、ここで注意したいのは、
「ネットにない物件=必ずお得な掘り出し物」というわけではありません。
不動産には公開される理由、公開されない理由があります。
今回は、不動産会社の視点から、
「ネットに載らない物件は本当に存在するのか?」
「なぜ非公開になるのか?」
「良い物件を見つけるためにはどうすればよいのか?」
について詳しく解説します。
1.そもそも不動産情報はすべてネット公開されているのか?
まず、不動産情報の流れを理解することが重要です。
売主が、「家を売りたい」と考えた場合、通常は不動産会社へ相談します。
その後、
・査定
・販売価格決定
・媒介契約
・販売活動
という流れになります。
販売活動では、インターネット広告、不動産会社間の情報共有、購入希望者への紹介、などが行われます。
しかし、
売主の希望や販売戦略によって、一定期間は限定的に紹介されることがあります。
ネットに載らない物件が存在する理由は下記の通りです。
①「
不動産売却では、売主の事情が大きく関係します。
例えば、
・近所に売却を知られたくない
・離婚による売却を知られたくない
・相続した家を整理したい
・会社経営者などで資産情報を公開したくない
などです。
このような場合、売主は、「できるだけ目立たない形で売却したい」と考えることがあります。
そのため、インターネット広告を出さず、購入希望者を抱えている不動産会社へ紹介するケースがあります。
②「販売開始前の物件」
不動産市場では、正式販売前の情報が存在します。
売主から、「近いうちに売却予定です」という相談を受けているケースです。
まだ写真撮影や広告準備が整っていない段階でも、
条件が合う購入希望者がいれば紹介できる場合があります。
特に人気エリアでは、公開前に買主が決まることもザラですが、
その情報が出てきた段階で、ある程度お互いに信用が得られていないと情報は絶対にもらえません。
③「
売主によっては、「大々的に広告を出したくない」という希望があります。
・高額物件
・投資用不動産
・特殊な土地
などでは、購入者を限定して紹介する場合があります。
このような物件は、一般のポータルサイトでは見つけにくくなります。
④「
不動産売却では、販売開始からすぐ広告を出す場合もありますが、戦略的にタイミングを見ることもあります。
・価格設定を慎重に検討している
・リフォーム後に販売予定
・相続手続き中
・所有者との調整中
など、この段階では、一般公開されていない情報になります。
2.では「未公開物件」は本当にお得なのか?
ここで注意したいのが、「未公開=優良物件」ではないということです。
ネットに出ていない理由には、良い理由もあれば、そうではない理由もあります。
・売主が急いでいない
・紹介制で販売している
・広告前に情報提供している
などある一方で、
・条件が特殊
・価格設定が難しい
・一般公開しても反響が少ない可能性がある
などです。
重要なのは、「ネットにないから良い」ではなく、「自分に合う物件なのか」を見ることです。
3.不動産ポータルサイトだけでは見つからない理由
現在の住宅探しでは、SUUMO、HOME’S、at home、など、多くのサイトがあります。
非常に便利ですが、掲載情報だけですべて判断するのは難しい場合があります。
理由は、不動産情報には時間差があるからです。
例えば、午前中に売却相談を受けた物件が、午後には購入希望者へ紹介されることがあります。
その後、広告掲載準備をしている間に契約になることもあります。
つまり、「ネットを見る」だけでは、市場に出たすべての情報を見ることはできません。
【良い物件を探す人が不動産会社へ相談する理由】
では、
一つの方法が、不動産会社へ事前相談しておくことです。
不動産会社には、購入希望者の条件を登録しておくことができます。
「○○駅徒歩10分以内」
「築15年以内」
「予算○○万円以内」
などです。
条件に合う物件が出た場合、早い段階で情報提供を受けられる可能性がありますが、
不動産会社に、どんなお客様なのかを知っておいてもらう、覚えておいてもらう努力も必要です。
ここで、大手とは差が出る地域密着型不動産会社の強みがあります。
特に地域密着型の不動産会社には、その地域ならではの情報があります。
・売却相談を受けている物件
・今後売却予定の住宅
・地域ごとの人気条件
・実際の成約価格
インターネットには、過去の情報や表面的な情報しか出ないことがあります。
一方で、地域を長く見ている会社だから分かる情報もあります。
不動産会社からアナタの事を覚えてもらっていると関係性が出てくると、こうした話が出てきた際、
〇〇さんに向ていているな、予算は〇〇万円だから、そのラインで折衝してみるか、など
よくある一斉メールやDMとは違う恩恵が生まれるものです。
実際に、当社社内でも物件精査の段階で、〇〇さんに話をしてみようか、など言っています。
4.「未公開物件あります」という広告には注意も必要
一方で、「未公開物件多数!」という広告を見ることがあります。
ここで注意したいのは、未公開という言葉の意味です。
実際には、不動産会社だけが特別に隠しているというより、
・掲載準備中
・売主希望による非公開
・紹介段階の情報
など、さまざまなケースがあります。
大切なのは、言葉だけで判断しないこと。
言ってしまえば、それらの未公開物件と言われるものは、ほぼ、SUUMOなどのポータルに掲載されます。
仲介のみの不動産会社によくある手法です。
まとめ:ネットに載らない物件は存在する。
「ネットに載らない物件は存在するのか?」という疑問については、
答えは、「存在する場合があります」です。
ただし、ネットにない物件だから必ず良い、ということではありません。
大切なのは、
・なぜ公開されていないのか
・価格は適正なのか
・自分の希望条件に合うのか
を判断することです。
住宅購入では、情報量だけではなく、情報を見極める力が重要になります。
そして、当社の様に売主業も行っている会社だったりすると、
様々な業種の方含めて、買って欲しいとの物件情報が日々届きます。
事業として買取は難しくも、思い出せるお客様に見合う物件だった場合、仲介として切り替える事もしばしば。
本当の意味での未公開物件は、こうしたものを差すと思っています。
まぁ、魅力的ですけどね、未公開物件と言う言葉は。
記:ライフプランナー 武井