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Vol.130 世界を巻き込む大阪万博×不動産の関係

不動産のアレコレ

世界を巻き込む大阪万博×不動産の関係

~こうしたイベントは不動産価格に影響する?~



万博と不動産、関係あるの?


「2025年大阪・関西万博」


ニュースやSNSで目にする機会が増え、


「あの島に建物を作ってる」「外国人観光客が増えるらしい」など、話題になっています。



しかし、不動産購入を考えている方からすると、こう思うかもしれません。



「イベントって結局一時的なもの。家を買う決断に影響あるの?」



結論からいうと、


万博のような大規模イベントは一時的にも中長期的にも不動産市場に影響を及ぼす可能性があるのです。


では具体的にどんな形で影響が出るのでしょうか?


本記事では、現実に起きていることをもとに整理していきます。



1.大阪万博の概要と規模


まずは基本から。


  • 開催地:大阪・夢洲(ゆめしま)

  • 開催期間:2025年4月13日~10月13日(約6か月)

  • 想定来場者数:約2,820万人

  • 経済波及効果:約2兆円規模(関西経済連合会試算)


この数字を見ても分かる通り、「一大イベント」であることは間違いありません。


そして万博のためにインフラ整備や交通アクセスの改善が行われることが、


周辺エリアの不動産市場に大きな影響を与えるポイントです。



2.過去のイベントと不動産価格の関係


「イベントと不動産価格の関係」は過去の事例からも見えてきます。



(1)1970年 大阪万博(吹田市)

  • 万博跡地は現在「万博記念公園」として有名ですが、当時はインフラ整備により大阪北部の地価が大幅に上昇。

  • 万博開催後も「千里ニュータウン」など郊外住宅地の開発が進み、不動産需要が高まった。


  • (2)1998年 長野冬季オリンピック

  • 新幹線の延伸や高速道路整備でアクセス向上。

  • 開催期間中は短期的な賃貸需要が急増。

  • ただし大会終了後は観光需要が減り、地価が横ばいに。


  • (3)2020年 東京オリンピック(延期の影響あり)

  • オリンピック需要を見込んで湾岸エリア(晴海・豊洲・有明など)のマンション価格は2013~2019年で大幅に上昇。

  • コロナ禍で需要が落ち着いたものの、インフラ整備効果は長期的に残った。



つまり、大規模イベントは、


短期的には投資マネーや賃貸需要を生み、長期的にはインフラ整備や都市開発が残るため、


不動産市場に波を作るのです。



3.大阪万博が不動産市場に与える影響


では、2025年大阪万博はどうでしょうか?


(1)湾岸エリア(夢洲・此花区周辺)

  • 万博開催地「夢洲」に近い此花区・港区などは注目度アップ。

  • 交通インフラとして「夢洲アクセス道路」「地下鉄延伸」が整備予定。

  • 投資用マンションや民泊物件の需要が増加している。



  • (2)大阪市中心部

  • 万博期間中、国内外から観光客が大阪市中心部に滞在するため、ホテル・短期賃貸の需要増。

  • 不動産投資家による動きが既に強まっている。



  • (3)郊外住宅地

  • 万博を機に「大阪のブランド力」が向上し、移住やUターンのきっかけになる可能性。

  • 「関西に住みたい」という需要がじわじわ増えることで、郊外戸建てにも波及。




  • 4.価格は上がる?下がる?その実際


では、実際に価格は上がっているのでしょうか?


  • 国土交通省の地価公示を見ると、大阪市湾岸エリアや中心部の商業地は数年連続で上昇


  • ただし住宅地は「やや上昇~横ばい」が中心で、爆発的な高騰は見られない。


  • これは「期待感はあるが、万博後の需要持続性に疑問が残る」ため。


つまり、投資需要は旺盛だが、実需(実際に住む人の需要)はまだ慎重というのが現実です。




5.戸建て購入者へのヒント


ここで本題。戸建て購入を検討している方にとって、大阪万博はどんな意味を持つのでしょうか?



価格に振り回されすぎない

万博を理由に一時的に地価が上がる可能性はありますが、長期的に見れば「住みやすさ」が重要です。
「万博があるから今は高い」「終わったら安くなるかも」という相場観に振り回されすぎないことが大切です



インフラ整備をチャンスと捉える

万博開催に伴うインフラ整備(道路・地下鉄延伸など)は、終わってからも残るメリットです。
特に「アクセスが良くなるエリア」は戸建て購入の狙い目。



イベント期間中の騒がしさを理解する

開催地周辺は半年間、観光客で混雑する可能性があります。
「静かな環境を求める方」には向かない一方、「将来の地価上昇を狙いたい方」には魅力的かもしれません。




6.現実に起きている不安材料


もちろん、良いことばかりではありません。


  • ■万博開催に向けた建設コストの高騰 → 不動産価格や新築戸建て価格に波及。

  • ■万博終了後に投資需要が一気に冷めるリスク。

  • ■観光需要や外国人需要が想定以下になった場合、期待が外れて地価が横ばいまたは下落する可能性。


このため、購入を考える方は「万博効果に過度に期待しすぎない」ことがポイントです。




万博は“プラス材料”だが、それだけで決めない


大阪万博は、確かに不動産市場に影響を与えています。


  • ■短期的には湾岸エリアを中心に価格上昇や需要増。

  • ■長期的にはインフラ整備が地域の魅力を高める。

  • ■しかし一方で、万博終了後の反動や投資需要の冷め方に注意が必要。


戸建て購入者にとって大切なのは、


「万博だから買う」ではなく、「自分や家族にとって住みやすい土地や家を選ぶ」


という視点です。



これから、日本でも数々の大規模イベントは起こるでしょう。


その度に、需要と供給のバランスは大きく動き、時代と市況によって乖離差が出ることもあります。



身も蓋もない話ではありますが、それをいちいち考えてたら頭はショートします。



先のことは誰にも分かりませんが、「イベント開催」前から情報が掴めていて、


短期でも売却益が出るのであれば、と、神的な先見の明が必要となりますが、


私たちでも難しい話。



これは、実需も投資も同じこと。



ほどほどに考えてみましょう。




記:宅地建物取引士 原田


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