
Vol.282 風水にこだわり過ぎて、家がみつからない
風水にこだわり過ぎて、家がみつからない
― 実はそれ、風水ではなく「家相」の話かもしれません ―
風水は否定しません。でも、少し立ち止まってほしい。
まず最初に、誤解のないようにお伝えします。
風水を信じること自体は、決して悪いことではありません。
実際、不動産会社の中にも、日当たり・風通し・水回りの配置などを重視している人はたくさんいます。
ただし最近、現場で増えているのが――
「風水にこだわり過ぎて、家が一生決まらない人」
です。
しかもよく話を聞いてみると、そもそもそれ、本当に「風水」なのか?
という疑問が浮かび上がってきます。
1.家の話なのに「風水」?それ、実は家相では?
ここ、意外と知られていない重要ポイントです。
家そのものの間取り・配置を見るのは「風水」ではなく「家相」です。
■玄関の位置
■トイレ・キッチンの方角
■階段の場所
■鬼門・裏鬼門
これらは、中国由来の環境思想である風水ではなく、
にもかかわらず、
「風水的にこの間取りはダメ」
「風水でこの方位はNG」
と、風水という言葉で一括りにされているケースが非常に多い。
ここを混同したまま家探しをすると、判断基準がどんどんブレていきます。
2.風水絶対!…でも、今うまくいってますか?
少し厳しい話をします。
もしあなたが、風水を強く信じている・家探しで風水を最優先しているにもかかわらず、
今の生活がうまくいっていないのであれば、一度立ち止まる必要があります。
■仕事が不安定
■人間関係がうまくいかない
■金銭的に余裕がない
■気持ちが常に不安定
それでもなお、「家だけは風水通りにしないと」となっていないでしょうか?
風水は、人生を好転させる“魔法”ではありません。
3.風水を「信じすぎる人」が陥りやすい落とし穴
現場で多いのが、こんな状態です。
■鬼門は絶対NG
■水回りがこの方角だと即却下
■玄関の向きが合わない
■階段の位置が悪い
結果、ほぼ全ての物件がNGになるという事態に陥ります。
不動産は一点モノ。
完璧な間取り・完璧な方位の物件は存在しません。
それでも風水絶対になると、
■90点の物件を0点扱い
■何年も決まらない
■相場が上がり、条件が悪化
という悪循環に入ります。
4.本来の風水は「環境を整える学問」
ここで、風水の本質を思い出してください。
風水とは、自然環境と人の暮らしを調和させるための考え方です。
■日当たり
■風通し
■湿気
■動線
つまり、現代の良い住宅条件とかなり重なっているはずなのです。
それなのに、
■方位だけを切り取る
■ネットの断片情報を鵜呑みにする
■「NG探し」ばかりする
これでは、風水の“力”をまったく使えていません。
気に入った地、気に入った物件が前提にあり、
その間取りや方位から、より良い心身や運気を上げるために、補足的に風水を使う。
ハッキリ言って、風水でどうにかしたいなんて思う事がおこがましい。
努力の上に乗せるものであって、風水がベースにあったとて努力が無ければ何にもならない。
そう、自分にも言い聞かせています。
5.不動産会社が感じる「風水に使われている人」
不動産会社の立場から見ると、風水に振り回されているお客様には共通点があります。
■判断軸が日替わり
■話を聞いても決断しない
■不安を正当化するために風水を使う
■生活イメージより理論優先
そして最後は、「やっぱり今回は見送ります」
これが何度も続きます。
結果的に、家を持つチャンスそのものを逃してしまうのです。
6.風水を“味方”につけている人の考え方
一方、うまくいく人は違います。
■絶対条件は1~2個まで
■家を選んでから風水で整える
■家具配置・色・観葉植物で調整
■気になる部分は「改善前提」で考える
家を決める → 風水を活かす
この順番です。
この考え方ができる人は、家探しが驚くほどスムーズです。
7.家相・風水より大切な「現実の生活」
不動産会社が最も重視するのは、
■通勤・通学
■日常の動線
■生活のしやすさ
■将来の変化
です。
どんなに方位が良くても、毎日の生活がストレスや家に帰るのが苦痛では、本末転倒。
住んで幸せかどうか?
これが全てです。
【風水は「決断を助ける道具」】
最後に一番伝えたいことです。
風水や家相は、家を否定するためのものではなく、不安を増やすための理論でもなく、
納得して前に進むための補助ツールです。
そしてもう一つ。
風水を信じているのに、今がうまくいっていないなら、家だけに答えを求めすぎていないか?
一度、考えてみてください。
完璧な家は存在しません。
だからこそ、どこを許せるか?・どこを整えられるか?
この視点を持つことが、結果的に「良い家」に出会う近道になります。
記:ライフプランナー 武井