
Vol.319 南海トラフ地震、富士山噴火、自然災害に直面する神奈川
〜それでも「ここに住む」と決めるために考えるべきこと〜
家探しをしていると、近年とても増えているご相談があります。
「家を買いたいけど、災害が不安で…」
確かにニュースでは、
・南海トラフ地震の可能性
・富士山噴火のリスク
・台風や豪雨による被害
といった情報が頻繁に取り上げられています。
その中で、「本当にここで家を買って大丈夫なのか?」と悩まれるのは、非常に自然なことです。
今回は、不動産会社の視点から、
神奈川での住宅購入と自然災害リスクの向き合い方について、
実は、私自身も、今、移転先を考えているところ。
ちょっと気になっている話です。。。
1.不安の正体は「見えない未来」
まず整理したいのは、不安の正体です。
・いつ起きるか分からない
・どれくらいの規模か分からない
・どこまで影響が出るか分からない
つまり、「不確実性」が不安の原因です。
これは神奈川に限らず、日本全体に言えることでもあります。
【神奈川が注目される理由】
では、なぜ神奈川が特に不安視されるのでしょうか?
理由としては、
・人口が多い
・都市機能が集中している
・海や山に近い地形
そして、首都圏に近い重要エリアであることが挙げられます。
そのため、災害が起きた場合の影響が大きいと考えられています。
2.「危ないから買わない」は現実的か
ここで一つ考えてみてください。
もし、「災害リスクがあるから買わない」と判断すると、
実はかなりのエリアが対象外になります。
・東京
・神奈川
・大阪
・名古屋
多くの都市が何らかのリスクを抱えています。
つまり、「完全に安全な場所はほぼ存在しない」というのが現実です。
【リスクは「ゼロにする」ものではない】
不動産において重要なのは、リスクをゼロにすることではありません。
大切なのは、「リスクを理解して、どう向き合うか?」です。
【神奈川の中でも差がある】
一口に神奈川といっても、
・海沿い
・内陸
・高台
・低地
など、エリアによってリスクは大きく異なります。
・津波リスクがあるエリア
・土砂災害の可能性があるエリア
・比較的安定した地盤のエリア
同じ県内でも、条件は大きく違います。
3.不動産会社が見るチェックポイント
災害リスクを見る際に、私たちが重視するのは以下です。
①ハザードマップ
・浸水想定
・土砂災害区域
②地形
・低地か高台か
・埋立地かどうか
③周辺環境
・避難場所の位置
・道路状況
・インフラの整備
これらを総合的に判断します。
【富士山噴火の影響】
富士山噴火については、
・降灰
・交通の混乱
・インフラへの影響
が想定されています。
ただし、これは広範囲に影響が出る可能性があり、特定の地域だけの問題ではないとも言えます。
イメージとしては、噴火=溶岩を連想させますが、
肝心なものは『火山灰』。
季節や風向きにもよりますが、シミュレーションでは東京都内には降り注ぐ状況です。
ほんの数センチ積もっただけで、交通機能はマヒ。
10cmでもつもり、プラス雨が降ると戸建は倒壊のリスクが一気に高まります。
【南海トラフ地震について】
南海トラフ地震も同様に、
・広域災害
・長期的な影響
が想定されています。
洪水の懸念もありますが、建物倒壊における火災の発生。
道路も寸断されてしまうと消防車も来れない状況に。
津波を逃れたとしても、倒壊+火災のリスクがあります。
つまり、「どこにいても影響は受ける可能性がある」ということです。
4.それでも神奈川が選ばれる理由
それでも神奈川で家を買う方は多くいます。
・交通の利便性
・仕事の機会
・生活環境の良さ
・資産価値の安定性
つまり、“リスク以上の価値がある“”と判断されているからです。
【不安を減らすためにできること】
では、どうすれば不安を軽減できるのでしょうか?
①情報を正しく知る
・ハザードマップ
・過去の災害履歴
②対策を考える
・火災保険・地震保険
・備蓄
・避難計画
③立地を選ぶ
・高台
・安全性の高いエリア
【「不安」とどう付き合うか?】
不動産において、不安を完全に消すことはできません。
しかし、理解した上で準備をすることで、コントロールすることはできます。
防災備蓄をシッカリと考え、避難経路や連絡方法をすり合わせしておく。
これだけでも、気持ちは違うと思います。
家においては、耐震等級3の物件や制震ダンパーが入っている物件、
マンションであれば、耐震性や免振性ある構造の物件だったりと、
今の時代に少しでも安心できる材料がある物件は、何気に多くあります。
もし、今のご自宅が旧耐震の時期の建築物件であれば、
平穏時に対策を施す事で、不安感が変わってきます。
お近くの建築士に話を聞いてみると、見えてくるものもあるかと思いますよ。
5.不動産会社としての本音
「絶対に安全です」とは言えません。
しかし同時に、「だから買わない方がいい」とも言えません。
大切なのは、
・リスク
・メリット
・生活
これらを総合的に見て判断することです。
いつかは来るであろう自然災害。
怖くも避けたいところではありますが、気にしすぎも良くない。
だって、生きている間に来ない可能性もあるわけで、
ずっと考えながら生活するのも、何も楽しくありません。
お住いの地域のハザードマップをチェックして、対策を考えるコトが重要です。
どの地域にいたって、何かしらの災害に合う可能性は、この日本は多いのですから。。。
家を買うということは、未来を選ぶことです。
その中には、リスク・不安も含まれます。
しかし同時に、安心や暮らし、人生と言ったコトも含まれています。
大切なのは、不安だけで判断しないこと。
不動産会社としては、その不安を一つ一つ整理し、
納得できる選択ができるようサポートすることが役割だと考えています。
もし、「不安で一歩踏み出せない」という方がいれば、ぜひ一度ご相談ください。
その不安は、正しく知ることで“判断材料”に変えることができます。
そしてその先に、あなたにとっての「安心できる暮らし」が見えてくるはずです。
記:ライフプランナー 武井