
Vol.408 内覧ゼロでも売れる物件とは?
「見学者が来ないのに売却できる家」の秘密
「家を売りに出しているのに、内覧希望者が一人も来ない……」
「問い合わせがない物件は、やっぱり売れないの?」
「内覧が少ない家は、価格を下げるしかない?」
不動産売却をしている方から、
一般的に、「家は内覧してもらわないと売れない!」と思われています。
確かに、多くの中古住宅では購入希望者が実際に室内を確認し、
しかし、実際の不動産取引では、内覧がほとんどない状態でも売却が成立する物件があります。
なぜなら、不動産購入者が必ずしも全員、「室内を見てから決めたい」と考えているわけではないからです。
結果、物件によっては、
・立地だけで購入を決める
・投資目的で購入する
・土地として購入する
・条件が合えば即決する
というケースもあります。
今回は、不動産会社の視点から、
「内覧ゼロでも売れる物件とはどのような物件なのか?」について詳しく解説します。
1.そもそも不動産売却で内覧はなぜ重要なのか?
購入希望者は多くの場合、
写真を見る
↓
問い合わせをする
↓
内覧する
↓
購入判断する
という流れになります。
理由は、
・室内の状態を確認したい
・日当たりを見たい
・周辺環境を確認したい
・生活イメージを持ちたい
からです。
特にファミリー向け住宅では、実際に住んだ時のイメージが重要になります。
そのため、内覧は売却成功の大きなポイントになります。
しかし、すべての物件で同じ流れになるわけではありません。
内覧ゼロでも売れる物件①「立地が圧倒的に良い物件」
内覧なしでも売れる可能性が高い代表例が、立地条件が非常に良い物件です。
・駅徒歩1分
・人気エリア
・再開発エリア
・希少な場所
不動産は昔から、「立地が最も重要」と言われます。
建物は時間とともに古くなります。
しかし、駅の場所・街の価値・生活利便性は簡単には変わりません。
そのため、「この場所なら欲しい!」という買主が存在します。
内覧ゼロでも売れる物件②「土地として価値が高い物件」
建物ではなく、土地として購入されるケースもあります。
・駅近の古家付き土地
・人気住宅地
・角地
・整形地
・容積率が高い
このような物件では、買主は現在の建物より土地そのものを見ています。
「建物は解体して新築する」という前提で購入するため、室内を見る必要がありません。
つまり、内覧よりも土地条件が重要になります。
内覧ゼロでも売れる物件③「投資家が購入する物件」
投資用不動産の場合、居住用住宅とは判断基準が違います。
投資家が見るポイントは、
・利回り
・賃貸需要
・立地
・収益性
です。
そのため、「自分が住みたいか?」より、「利益が出るか?」を重視します。
例えば、現在賃貸中の物件では、入居者がいるため室内を見ることができない場合があります。
それでも、収益計算が合えば購入されることがあります。
内覧ゼロでも売れる物件④「価格設定が適正な物件」
不動産売却では、価格設定が非常に重要です。
どれだけ良い物件でも、相場より高ければ問い合わせは減ります。
逆に、市場価格に合った価格設定であれば、内覧前でも購入希望者が現れることがあります。
特に、
・人気エリア
・競合物件が少ない
・価格に割安感がある
場合、「この条件なら買いたい!」という判断になります。
内覧ゼロでも売れる物件⑤「買主が探し続けていた条件の物件」
不動産購入では、タイミングも重要です。
例えば、ある購入希望者が半年以上、
駅徒歩10分以内・3LDK・○○小学校区という条件で探していたとします。
そこへ条件にぴったり合う物件が出れば、すぐ購入判断する可能性があります。
このようなケースでは、内覧時間より「条件が一致するか?」が重要になります。
2.反対に、内覧が多いのに売れない物件もある
一方で、内覧が何件も入っているのに売れない物件もあります。
理由として多いのは、
・価格が高い
・写真と実物の印象が違う
・修繕が必要
・間取りが使いにくい
・売主の希望条件が厳しい
など。
つまり、「内覧数が多い=売れる」ではありません。
重要なのは、購入希望者が「買いたい」と思うかどうかです。
【内覧ゼロの場合、売主は何を確認すべきか?】
もし売却活動中に内覧がない場合、すぐ価格を下げる前に確認すべきことがあります。
① 写真は魅力的か?
現在の不動産探しでは、インターネット写真が第一印象になります。
・暗い写真になっていないか
・部屋が狭く見えないか
・生活感が出すぎていないか
・魅力が伝わっているか
写真だけで候補から外されている可能性があります。
② 掲載情報は正確か?
購入希望者は、掲載情報を細かく見ています。
・駅距離
・周辺施設
・間取り
・設備
魅力がある部分が十分伝わっていないケースもあります。
③ 価格は市場と合っているか?
問い合わせがない場合、価格設定も確認が必要です。
売主としては、「少しでも高く売りたい」と思います。
しかし、購入者から見て魅力的な価格でなければ、検討対象になりません。
3.不動産会社の販売力によって結果は変わる
同じ物件でも、販売方法によって結果が変わることがあります。
重要なのは、単純に広告掲載するだけではありません。
・物件の魅力を整理する
・購入ターゲットを考える
・適切な価格設定をする
・写真や紹介文を工夫する
ことが重要です。
特に、「売れにくそう」と思われる物件ほど、不動産会社の提案力が影響します。
【売却前にやってはいけないこと】
売却相談でよくある失敗があります。
それは、「とりあえず高い査定額を出した会社に任せる」ことです。
高い査定額には理由があります。
重要なのは、
・なぜ、その価格なのか?
・なぜ、他社よりも高いのか?
・どう販売するのか?
・購入ターゲットは誰なのか?
などを細かく、確認することです。
内覧ゼロでも売れる物件には理由がある
内覧がない状態で売れる物件には、必ず理由があります。
それは、「見なくても価値が分かる」物件です。
逆に内覧がないこと自体を悪い状態と決めつける必要もありません。
重要なのは、「なぜ問い合わせがないのか?」を分析することです。
こうも言っても、不動産はタイミングが全てと言っても過言ではありません。
内覧1組目の方で決まる事もあるし、100組目で決まる事もあるでしょう。
それでも、こうした内覧せずに決める方がいるのも事実。
立地条件が良いなどの恵まれた環境だったりあるとは思います。
まぁ、内覧入っても入らなくても、売れればヨシ!なんですけどネ。
記:宅地建物取引士 原田