Vol.62 相続した家を放置すると「特定空き家」扱いで税金が跳ね上がる!?
相続した家を放置すると「特定空き家」扱いで税金が跳ね上がる!?
今回は、相続したはいいけど「とりあえず放置でいいか…」と、ついつい手をつけずにいる“空き家”問題について取り上げます。
特に注目したいのが、
「放置しすぎると“特定空き家”に認定されて、固定資産税が大幅アップするかも?」
という、見過ごせないポイント。
ちょっとマニアックですが、知っておくと得する内容を解説していきます。
相続した家、「とりあえずそのまま」が一番危ない!?
親が住んでいた実家。
遺産として相続したけど、
「今は住まないし、売るのも面倒」
…そんなこんなで、しばらく放置していませんか?
この「とりあえずそのまま」が、一番危険です。
なぜなら、空き家を放置しておくと、
国や自治体から「特定空き家」に認定されてしまう可能性があるからです。
その結果、固定資産税が6倍に跳ね上がる…なんてことも。
「特定空き家」とは?ざっくり言うと“放置されて迷惑な家”
正式には「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づいて、自治体が判断します。
どんな家が特定空き家になるの?
・倒壊の危険がある(屋根や壁が壊れかけている)
・著しく衛生上有害(ゴミ屋敷化、異臭、害虫など)
・景観を損なっている(草ぼうぼう、落書き、壁がボロボロ)
・周囲の生活に悪影響を与える状態
つまり、“見た目や構造に問題ありで、近隣に迷惑をかけている家”というわけです。
例えるなら、町内に突如現れたゾンビ屋敷——みんなの視線が痛い!
固定資産税がどうなるの?
空き家でも、通常は住宅用地の軽減措置によって、土地の固定資産税は最大1/6に軽減されています。
しかし!
特定空き家に指定されてしまうと、この軽減措置が外されます!
つまり、
例:いままで年間10万円だった固定資産税が、60万円に跳ね上がる!
なんてことも現実に起こるわけです。
放置するコスト、実はめちゃくちゃ高いんです。
放置していると、税金だけじゃなく罰金まで!?
特定空き家に指定されたあとも、改善しないでいると最終的にはこうなります…。
・助言や指導(まずはお手紙)
・勧告(固定資産税の軽減措置が解除)
・命令(従わなければ50万円以下の過料)
・行政代執行(つまり、強制的に解体。費用請求アリ)
うかうかしていると、住んでいない家にお金をどんどん吸い取られる…
それって、すごく損ですよね?
じゃあ、どうすればいいの?
相続した家を放置しないために、以下のような対策があります。
① 定期的な管理
・月1回は家を見に行く
・雑草を刈る
・郵便物を片付ける
・換気する
これだけで“生きた家”の印象を保てます。
プロの空き家管理サービス(月1万円程度)を使うのもアリです!
ちなみに、当社では一部の横浜市内であれば、管理サービスは基本対応は無料。
どこまでが無料で、どこからが有料なのかは、お問合せいただければご説明させていただきます!
② 賃貸に出す
「自分は住まないけど、壊すのはもったいない」
ならば、他の人に住んでもらいましょう。
整備された住宅なら賃貸需要はあります。
古民家なら「リノベ前提」で借り手がつくことも?
収入も得られて一石二鳥!
③ 売却する
将来使う予定がないなら、潔く売却も選択肢。
「築古でも土地に価値があれば売れる」
「更地にするかどうかは買い手と相談」
「売るのは気が引ける…」
という気持ちはわかりますが、税金と罰金を考えれば英断かもしれません。
「相続放棄」や「共有者との調整」も要注意
空き家問題のなかには、こうした事情も含まれます。
・相続人が複数いて、話がまとまらない
・相続放棄したが、他の相続人が引き取らない
この場合でも、管理責任が残る可能性があります。
つまり、「放棄したからもう関係ない」では済まないことも。
専門家(司法書士や行政書士)への相談は早めが吉です!
まとめ:空き家を放っておくと“高くつく”
「とりあえず放置」
が、
・税金アップ
・過料(罰金)
・近隣からのクレーム
・行政からの指導
と、あらゆる方向から“ツケ”として返ってきます。
でも逆に、
・管理する
・活用する
・売却する
といった対応をとれば、“資産”として活かす道もあるんです。
「空き家の未来」は、あなた次第!
最後に:ちょっと面倒な相続不動産、今こそ向き合うチャンス
相続した家は、単なる「不用品」ではなく、あなたの人生に与えられた選択肢です。
せっかく手にしたその資産、眠らせておくにはもったいない。
ぜひ一度、相続した家について向き合ってみてください。
「放置するリスク」と「活かすチャンス」は、天秤の両側にあります。
どちらに傾けるかは、あなたの一歩次第!
手遅れになる前に、、、
あらゆる選択肢の可能性を広げるために、、、
事前に「ご自身の不動産をどの様に活かせられるのか?」を知っておくだけでも
いざ!
という時に、判断や対応が違ってくると思います。
準備はしすぎて損はありませんよ???
記:ファイナンシャルプランナー 菊池