
Vol.163 不動産投資の基本的考え方。
不動産投資の基本的考え方。
そんなに難しくない現実。考え方はシンプル
「不動産投資=難しい」と思っていませんか?
「不動産投資って、資産家や投資家がやるものじゃないの?」
「専門知識がないと無理そう…」
そう思っている方、実はとても多いです。
でも実際のところ、不動産投資は“思っているほど難しくない”のです。
もちろん「なんとなく買う」と失敗するリスクはありますが、
基本の考え方を押さえれば、投資の世界でもっとも“再現性の高い資産運用”になります。
株のように一夜で価格が半分になることもなければ、仮想通貨のように急落することもない。
不動産投資の世界は「地に足のついた投資」と呼ばれる理由が、まさにそこにあります。
今回は、初心者の方にもわかりやすく、不動産投資の“シンプルな考え方”を解説していきましょう。
※ただ、下記記載した内容が全ての方に見合うとは限りません。
現実的には、お考えや資産状況によって随分と違いが出ます。
あくまでも、基本的な考えとしてお読み下さい。
投資の基本は「買って→貸す→もらう」
不動産投資の仕組みは、極めてシンプルです。
やることは基本的に3つだけ。
-
■物件を買う
■人に貸す(家賃収入を得る)
■その差額を利益とする
そう、不動産投資とは「家賃をもらう仕組みをつくる」こと。
たとえば、1,000万円の中古ワンルームを買って、毎月7万円で貸す。
ローン返済や管理費などを引いても、月に1万円残るなら、それがあなたの利益です。
たったそれだけ。
株やFXのように、毎日チャートを見て売り買いする必要はありません。
「時間を味方につける投資」として、不動産はとても安定した存在なのです。
利益は「2つの柱」でできている
不動産投資の利益は、大きく分けて2つの柱で構成されています。
① 家賃収入(インカムゲイン)
入居者が毎月支払う家賃。これが投資の“主な収益”です。
ローンや管理費などの支出を差し引いて、プラスになればキャッシュフローが生まれます。
② 売却益(キャピタルゲイン)
購入した物件を将来売るときに、値上がりしていればその差額が利益になります。
「買って→貸して→高く売る」という流れを上手に作ることで、さらにリターンを得ることも可能です。
初心者が最初に意識すべきは家賃収入の安定。
売却益は「結果的についてくるボーナス」くらいの感覚で、OKです。
「どんな物件を買えばいいの?」──シンプルな基準で考えよう
不動産投資を始めると、最初にぶつかる壁がこれです。
「新築と中古、どっちがいい?」
「駅近じゃないとダメ?」
「ワンルームとファミリー向け、どっちが儲かる?」
情報が多すぎて迷いますよね。
でも、考え方は実はとてもシンプルです。
① “人が住みたい場所”を選ぶ
投資物件は“自分が住みたい家”ではなく、“他人が借りたい家”です。
駅から近い・治安が良い・生活に便利──この3つの条件が揃っていれば、空室の心配は少なくなります。
② “収支がプラス”になること
いくら立地が良くても、ローン返済と維持費で赤字になるようでは意味がありません。
「毎月ちゃんとプラスが出るか」を必ず確認しましょう。
③ “出口(売却)”を考えて買う
不動産は一生保有するわけではありません。
「将来、売るとしたら買い手が付きそうか」
─この視点を持っておくだけで、投資のリスクはぐっと下がります。
「リスク」=怖がるものではなく、“理解して備えるもの”
ただ、どんな投資にもリスクはあります。
不動産も例外ではありません。
ただし、リスクの「内容」を理解していれば、対策も簡単です。
よくある3つのリスクと対処法
-
空室リスク
→「入居者がつかない」こと。
→立地を重視すれば、発生確率はかなり下げられます。
→サブリース契約(家賃保証)を活用するのも一つの方法です。 -
修繕リスク
→建物は年数が経つとメンテナンスが必要。
→築年数や管理状態を見て、修繕費を織り込んでおく。 -
金利上昇リスク
→変動金利のローンを利用している場合、返済額が上がる可能性。
→固定金利型ローンや繰り上げ返済でリスクを軽減できます。
つまり、「何が起きうるか」を知っておけば、不動産投資の怖さは半減します。
怖いのは“不安”であって、“不動産”ではないのです。
「お金がある人しかできない」は誤解です。
「不動産投資=お金持ちの運用」
─そんなイメージを持っていませんか?
実際には、年収400万円前後からでも十分に始められます。
多くの方が、住宅ローンと同じように融資(ローン)を利用して不動産を購入します。
不動産投資の魅力は、“他人のお金(銀行の融資)で資産を作れる”こと。
しかも、その返済をしてくれるのは入居者の家賃。
あなたが毎月働いて得るお金ではなく、
「他人が住んでくれることでローンが減っていく」──これが最大の魅力です。
「長期戦」で考えるのが成功のコツ
不動産投資で失敗する人の多くは、「短期間で大儲けしよう」として焦るタイプです。
でも、基本は“じっくり育てる投資”。
毎月の家賃を積み上げながら、ローンを減らし、気づけば10年後には資産が増えている。
─そんなイメージです。
不動産投資とは、「時間を味方につけるビジネス」。
コツコツ派の人にこそ向いている投資なのです。
結局、「難しく考えすぎない」が成功の第一歩
■人が住みたくなる物件を買う
■毎月の家賃でローンを返す
■時間を味方につける
──これだけです。
知識や経験がゼロでも、正しい考え方を持って始めれば、不動産投資は“あなたにもできる現実的な資産形成”。
難しそうに見える世界の裏側は、案外シンプル。
大切なのは、“理解して一歩を踏み出すこと”です。
「難しい」と思っている人ほどチャンスが眠っています。
記:宅地建物取引士 原田