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Vol.179 不動産会社の免許番号、どんな意味がある?

不動産にかかわるノウハウ

不動産会社の免許番号、どんな意味がある?

~信頼できる不動産会社を見極めるためのポイント~不動産会社の「免許番号」って、どこに書いてある?




不動産会社のホームページや名刺、店舗の入り口の看板などに、こんな表記を見たことがありませんか?


例)

国土交通大臣(3)第12345号

または

東京都知事(1)第67890号


これは「宅地建物取引業の免許番号」と呼ばれるもの。



不動産会社が不動産の売買・賃貸・仲介などを行うためには、


国や都道府県から免許を受けて営業していることを示す番号です。



つまり、免許番号は「その不動産会社が正式に認可を受けた事業者である証」なのです。


しかし、実はこの免許番号、見方を知ると会社の歴史や信頼度までも読み取ることができます。




1.不動産会社に「免許」が必要な理由


不動産取引は、数百万円から数千万円、場合によっては億単位の金額が動く大きな取引です。


そのため、取引の安全性や消費者保護の観点から、「宅地建物取引業法(宅建業法)」という法律で、


不動産の仲介や売買を行うには免許が必須と定められています。



免許を持たずに不動産取引を行うと、無免許営業として罰則の対象になります。



この免許は誰でも簡単に取れるものではなく、会社の代表者や役員に一定の条件(欠格事由がないことなど)があり、


営業所ごとに「専任の宅地建物取引士」を配置することも義務づけられています。



つまり、免許番号を確認することで、


「この会社は法律に基づいて正式に営業しているかどうか」をチェックできるのです。




2.免許番号の構成を分解してみよう


それでは、実際に免許番号の見方を詳しく見てみましょう。


例)


神奈川県知事(3)第12345号


この場合、次のような意味があります。


部分意味
 神奈川県知事  免許を発行した行政庁(この場合は東京都)
 (3)  免許の更新回数(3回目)
 第12345号  その行政庁で発行された免許の通し番号


つまり、この会社は、


「東京都に本店があり」

「3回目の免許更新を済ませている」会社


ということになります。




3.「知事免許」と「大臣免許」の違い


免許の発行者には2種類あります。


これが、実は会社の営業エリアや規模を知る重要なポイントになります。



● 知事免許

都道府県知事が発行する免許。


1つの都道府県内のみで営業する不動産会社に交付されます。


例:神奈川県内に本店・支店があり、他県に店舗がない場合。

→ 表記は「神奈川県知事(1)第XXXX号」など。



● 国土交通大臣免許

複数の都道府県に店舗や営業所を持つ不動産会社に交付されます。


例:東京と神奈川に店舗を持つ場合など。

→ 表記は「国土交通大臣(2)第XXXX号」など。




4.どちらが信頼できるの?


一見すると「大臣免許=すごい会社」という印象を受けますが、


実際には免許の発行主体が違うだけで、免許の重み自体に優劣はありません。



都道府県内で誠実に活動している地域密着型の不動産会社は「知事免許」になりますし、


全国展開している大手や広域で活動する会社は「大臣免許」になります。



大切なのは免許の種類ではなく、その会社がどんな姿勢で取引に取り組んでいるかです。



【カッコ内の数字が「信頼度の目安」になる】


免許番号の中で注目してほしいのが、カッコ内の数字。


例)

「(1)」や「(3)」といった数字の部分です。

この数字は、「免許の更新回数」を示しています。


不動産業の免許は5年ごとに更新が必要です。


つまり、


(1)=免許を取得してから5年以内の会社(新しい会社)

(2)=6~10年目の会社

(3)=11~15年目の会社

(4)=16~20年目の会社


といった目安になります。


したがって、


カッコ内の数字が大きいほど、長く営業を続けている会社ということが分かります。




5.「(1)」の会社は危険?


決してそうとは限りません。


「(1)」の会社=新設間もない会社です。


新しい会社でも、独立前に長年大手不動産会社で経験を積んだベテラン担当者が立ち上げているケースも多く、


むしろ柔軟で丁寧な対応をしてくれることもあります。



大事なのは「数字の大小」よりも、担当者の誠実さ・説明のわかりやすさ・対応の早さといった実務面です。



【免許番号を確認する方法】


免許番号は、以下の場所で確認できます。


■不動産会社のホームページの会社概要ページ

店舗入口やカウンターに掲示されている「標識(免許票)」

名刺やチラシの会社情報欄

国土交通省・都道府県の宅建業者名簿(ウェブ上で検索可能)


特に国土交通省の「宅建業者検索システム」では、会社名や免許番号を入力するだけで、


免許の有効期限

本店所在地

代表者名

過去の行政処分歴


まで確認できます。


→ 【参考】国土交通省「宅地建物取引業者 検索システム」
//www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000023.html




6.免許番号から読み取れる「信頼のサイン」


①長く続いている会社は、それだけで信用度が高い

不動産業は、景気や地域情勢に左右されやすい業種です。

10年以上継続して営業できているということは、

地域で信頼され、トラブルも少なく、安定的に経営できている証といえます。



②免許更新を重ねている会社は行政チェックもパスしている

免許更新時には、行政庁が会社の実態や過去の取引内容を審査します。

更新を繰り返している会社は、その都度、法令遵守を確認されているということ。
つまり、「更新=一定の信頼性がある」と考えられます。



③免許番号が“怪しい”会社に注意!

一方で、次のような会社には注意が必要です。

免許番号をどこにも掲載していない

免許番号の表示が古いまま更新されていない

番号を聞いても答えてくれない


こうした場合、無免許営業や休眠状態の会社の可能性もあります。


無免許営業は宅建業法違反であり、契約トラブルが起きても行政が介入しづらくなります。



不動産取引は大きな金額が動くため、


免許番号が不明な会社とは、どんなに条件が良くても契約しないことが鉄則です。



免許番号を見るときのポイントまとめ


チェック項目意味判断のポイント
表示があるか 宅建業法で義務付けられている 無い場合は要注意
発行者 「国土交通大臣」か「知事」どちらでも問題なし
カッコ内の数字 更新回数(5年ごと)大きいほど老舗
番号の有効期限 5年更新忘れの有無を確認



7.不動産会社選びで大切なのは「番号」+「人」


免許番号は、その会社の“営業の資格証”であり、会社の信頼性を見極める重要な要素です。


しかし、最終的に取引の満足度を決めるのは、担当者の人柄と対応力です。



免許番号で「安心できる会社」を見極め、その上で「信頼できる担当者」を選ぶことが、

不動産取引を成功させる一番の近道です。




まとめ


不動産会社の免許番号には、「会社の所在地」「営業エリア」「創業年数」「法令順守状況」など、


多くの情報が詰まっています。



覚えておきたい3つのポイント


  1. 免許番号の有無は“信頼できる会社”の基本条件。

  2. カッコ内の数字は“営業年数”の目安。

  3. 国交省サイトで誰でも確認できる。



免許番号は、派手な宣伝よりもずっと正直に会社の素顔を映し出します。



物件探しや売却を検討する際には、まず免許番号をチェックし、安心できるパートナーを見つけましょう。



記:宅地建物取引士 原田


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