
Vol.404 家が売れない時代は来るのか?
少子高齢化で変わる不動産市場と、これから価値が残る住宅の条件
「これから家は余る時代になるのでは?」
「将来、家を売りたくても売れなくなるのでは?」
「今のうちに売却した方がいいのか?」
近年、不動産に関する相談の中で、
日本では少子高齢化が進み、
人口が減れば、住宅を購入する人も減る。
つまり、「家が売れない時代が来るのではないか?」と考える方が増えるのは自然なことです。
実際、全国を見ると空き家は増加しています。
地方では、
・誰も住んでいない実家
・相続された古い住宅
・管理されていない空き家
などが社会問題になっています。
しかし、不動産市場を詳しく見ると、すべての家が売れなくなるわけではありません。
今後重要になるのは、「家そのもの」ではなく、その家がある場所と住宅としての価値です。
今回は、不動産会社の視点から、
「本当に家が売れない時代は来るのか」
「将来も価値が残る住宅とは何か」
について詳しく解説します。
1.日本では本当に家が余っているのか?
まず、現在の日本の住宅事情を見てみましょう。
日本では長期間、「新築住宅を建てる文化」が続いてきました。
その結果、人口減少地域では、住宅数が世帯数を上回る状況が発生しています。
特に、
・地方都市
・郊外住宅地
・駅から遠いエリア
では、空き家問題が深刻化しています。
しかし、ここで重要なのは、「全国すべての住宅が同じ状況ではない」ということです。
例えば、駅近エリア、人気住宅地、交通利便性の高い地域では、今でも住宅需要があります。
つまり、今後の不動産市場は、「家が余る」というより、
需要がある場所と、需要がない場所の二極化が進むと考えられます。
家が売れない時代になると言われる理由①人口減少
最も大きな要因は人口減少です。
住宅購入の中心となる世代が減少すれば、当然、購入希望者の数にも影響します。
昔は、土地を持って家を建てることが、人生の大きな目標の一つでした。
しかし現在では、
・賃貸を選択する人
・中古住宅を購入する人
・都心部のマンションを選ぶ人
など、住宅に対する考え方も変化しています。
そのため、すべての住宅が以前のように簡単に売れる時代ではなくなっていま
家が売れない時代になると言われる理由②新築信仰の変化
日本では長年、「新築=価値が高い」という考え方がありました。
しかし、最近では、中古住宅を購入して自分好みにリフォームする人も増えています。
住宅性能、立地、管理状態などを重視する人が増えているためです。
これは中古住宅市場にとって、大きな変化です。
家が売れない時代になると言われる理由③住宅の老朽化
住宅は時間とともに劣化します。
特に、
・古い木造住宅
・旧耐震基準の建物
・管理されていない空き家
などは、購入希望者から敬遠されることがあります。
ただし、築年数だけで判断されるわけではありません。
築30年でも、しっかり管理された住宅は評価される場合があります。
一方で、築20年でも、状態が悪ければ売却が難しくなることがあります。
2.これからも売れる家の特徴とは?
では、今後も需要が期待できる住宅には、どのような特徴があるのでしょうか?
①立地が良い
不動産で最も重要と言われるのが、立地です。
具体的には、
・駅へのアクセス
・生活施設の充実
・交通利便性
・周辺環境
などです。
建物は時間とともに古くなります。
しかし、土地の場所は変えることができません。
そのため、立地条件の良い住宅は、将来的にも需要が残りやすい傾向があります。
②管理状態が良い
中古住宅では、管理状態が非常に重要です。
例えば、同じ築30年の住宅でも、大きな差があります。
・定期的に修繕している
・雨漏り対策をしている
・設備を更新している
・室内を丁寧に使用している
こうした住宅は評価されやすくなります。
逆に、長期間放置された住宅は、売却時に大きな費用が必要になる場合があります。
③購入希望者の多い間取り
住宅にも流行があります。
例えば、以前は広い部屋数が求められました。
しかし現在では、
・広いリビング
・収納力
・在宅ワークスペース
などを重視する人も増えています。
時代に合った住宅は、売却時にも有利になります。
3.反対に将来売りにくくなる可能性がある住宅
一方で、今後売却が難しくなる可能性がある住宅もあります。
①駅から遠すぎる住宅
価格が安くても、毎日の通勤や生活を考えると、需要が限定される場合があります。
②特殊な間取りの住宅
個性的な住宅は、好きな人には魅力的ですが、購入者が限定されます。
③修繕費用が大きい住宅
購入後に多額の修繕が必要な住宅は、価格交渉の対象になりやすくなります。
【「家が売りにくくなる時代」だからこそ早めの判断が重要】
今後、住宅市場はさらに変化していく可能性があります。
その中で重要なのは、「いつ売るか?」です。
例えば、親から相続した住宅。
「いつか売ればいい」と思って放置していると、建物劣化・庭の荒れ・管理費用などの問題が発生します。
結果として、売却しにくくなるケースもあります。
不動産は、時間が経てば必ず価値が上がるものではありません。
4.売却を考える時に確認すべきポイント
家を売るか迷っている場合、まず確認したいことがあります。
①現在の市場価値
今いくらで売れるのか?
これは、築年数だけでは判断できません。
周辺の成約事例・需要・土地価値などを見る必要があります。
②将来的な需要
今売れるだけではなく、数年後も需要があるのか?
地域の人口動向・開発計画・交通環境なども重要です。
③維持費との比較
所有しているだけでも、住宅には費用がかかります。
固定資産税・修繕費・管理費・庭の管理などです。
将来的な負担も考える必要があります。
【不動産会社に相談する本当の意味】
「家が売れなくなる前に売った方がいい」という単純な話ではありません。
重要なのは、自分の住宅が、今後どのような価値を持つのか知ることです。
不動産会社には、市場を見る専門的な視点があります。
・現在の需要
・近隣の販売状況
・過去の成約価格
・購入者層
などを踏まえて判断しています。
ですので、他の不動産会社の査定額が突飛抜けて高いと言うのは、ありえない話なのです。
まぁ、それを信じてしまう人もいますけどね。悲しいですけどね。
これまでの話は、もちろん地域差もあります。