
Vol.83 事故物件って実際どうなの?
事故物件って実際どうなの?
~噂と現実のギャップ、暴いてみました~
「事故物件」と聞くだけでゾクッとするあなたへ
あなたが住宅購入を検討していて、ある物件の条件がバッチリだったとします。
立地:駅徒歩5分
価格:相場より300万円安い
内装:フルリフォーム済み
「おっ、これは掘り出し物かも……!」
そう思った矢先、不動産会社の担当者が一言。
「ちなみに、こちらは事故物件になります」
……あっ(察し)
ムリムリムリムリ!!
──と、その瞬間に「候補から即脱落」という方、多いのでは?
でもちょっと待ってください。
その事故物件、本当にそんなにダメな物件ですか?
この記事では、「事故物件って実際どうなの?」というテーマのもと、
噂と現実のギャップを、分かりやすく解説していきます。
「事故物件」ってそもそも何なの?
まずは基本のおさらい。
▼ 事故物件=“心理的瑕疵(しんりてきかし)”のある物件
心理的瑕疵とは、過去に以下のような出来事があったことによって、
その物件に対して「気持ち的にちょっと……」と感じる状態のこと。
-
・自殺
・他殺
・孤独死(発見が遅れたもの)
・火災での死亡
・近隣トラブル(反社会的勢力、騒音など)
つまり、“物理的な欠陥がある”のではなく、あくまで「気持ち」の問題です。
法律的にはどう扱われる?告知義務のルール
不動産取引には、「重要事項説明」が義務づけられています。
事故物件に関しては、一定の条件で「告知しなければいけない」ルールが国土交通省により、
ガイドラインとしてあります。
▼ 告知される例
-
・事件、事故から日が浅い
・近隣住民が今でも話題にしている
・購入者が明らかに不安を感じる内容
「一度でも誰かが住めば、次からは告知義務がなくなる」
都市伝説に近いものがあります。
そうするオーナーや不動産会社は実際にあります。
この辺りは曖昧なグレーゾーンなんです。
怖い?それともお得?事故物件の“リアルな実態”
◎ 実際、事故物件って何か起きるの?
多くの方が気になるのがコレですよね。
「夜中に物音が…」
「誰もいないはずの部屋から気配が…」
「インターホンが勝手に……」
──結論から言うと、ほぼすべて“気のせい”です。
実際に事故物件を購入・居住している方の声を聞くと、
-
「むしろ静かで快適」
-
「室内はピカピカだし何も問題ない」
-
「価格が安くて得した気分」
という“満足の声”が意外と多いのです。
メリットたくさん?事故物件のプラス面
ここからは、「あれ、事故物件って実はアリでは?」と思えるポイントを紹介。
① とにかく価格が安い!
最大の魅力はやはりコレ。
相場より10〜30%ほど安いケースが多く、同じ予算でワンランク上の物件が狙えるんです。
例)
✔ 通常の中古マンション:3,000万円
✔ 同条件の事故物件:2,400万円
差額600万円あれば、家具家電まるっとグレードアップ可能!
② フルリフォーム済みのことが多い!
事故があった場合、多くの売主は“気分的なリセット”として、内装をまるごとリニューアルしています。
-
・壁紙、床材すべて新品
・設備も最新モデル
・部屋のにおいやシミの心配もゼロ
つまり、中古物件の中ではむしろキレイな部類に入ることも多いんです。
③ 競争率が低く、交渉しやすい!
事故物件というだけで敬遠する人が多いため、ライバルが少なくなります。
その結果、
「もうちょっと値下げしてくれたら……」が通りやすい場合も!
不動産屋さんの心の声:
「早く売れてほしい……(圧)」
とはいえ、注意すべきポイントもあります
事故物件にメリットがある一方で、注意すべきことも。
△ 売却時に再び“事故物件扱い”になる可能性
将来的に手放すとき、事故歴が再び注目されて、売りにくくなるケースも。
▶「自分は気にしなかったけど、次の買主が気にした」
▶「子どもには相続させたくないと言われた」
といったことも起こり得ます。
△ 周囲の印象は変えられない
物件自体は問題なくても、「ご近所さんがよく知っている」場合、周囲の視線が気になることも。
▶対策としては、購入前に、
▶近隣の聞き取り(さりげなく)
▶Googleで事件履歴を調査
▶管理組合に雰囲気を確認(マンションの場合)
「地元民だけが知ってる情報」が意外と重要です。
事故物件=全部NGではない!
ここまで読んでいただければ、もうお分かりかと思います。
事故物件とひとくちに言っても、内容・時期・場所・リフォーム状況などで価値は全く変わります!
▼ たとえば、こんなケースは“買い”かも?
-
・亡くなったのは高齢者の孤独死(自然死に近い)
・リフォーム済みで状態良好
・管理状態・立地も良し
・相場より2割安い
そんな物件なら、十分に購入候補としてアリなんです。
事故物件を選ぶ人ってどんな人?
意外に多いのが、こんな人たち。
資産価値より「住み心地」重視派
若年層で価格優先のファースト購入層
「気にしない。安いほうが得!」合理派
年配の一人暮らしで静かに住みたい派
むしろ、「無理に普通の物件を買ってストレスだらけ」より、
「事故物件でも快適でゆとりある暮らし」のほうが幸福度が高いことも。
事故物件は“条件”次第で“宝”にもなる!
事故物件=怖い、不安……そんなイメージは、時に「損する固定観念」になってしまいます。
大切なのは、
-
・何があったのか(事実確認)
-
・室内の状態は?
-
・自分はそれをどう捉えるか?
という「冷静な目と判断力」。
物件選びの本質は、“過去”ではなく“未来”
家選びで最も大切なのは、
「ここでどんな未来を過ごすか」ではないでしょうか?
事故物件かどうかは、単なるひとつの情報。
最終的にあなたが快適で安心して暮らせるかどうかは、条件ではなく“感性”と“情報力”にかかっています。
物は試しでも、一度、そうした物件を内覧されてみると良いです。
私たち不動産会社は、撮影や下見でこうした物件にもよく行きます。
なんなら、リフォーム前の状態でも訪問します。
その度に、キレイになった後のギャップが楽しみになります。
それでいて、好条件。
実際、事故物件って売れるんですねぇ。
記:宅地建物取引士 原田