
Vol.363 【シニアの住み替え】高齢になるほど賃貸は断られる?
高齢者が「あえて家を売って賃貸に移る」成功の条件
不動産会社が専門的に解説する“老後の住まい戦略”
高齢者の住み替えは「攻めの老後戦略」
年齢を重ねると、
「この家にずっと住み続けられるだろうか?」 「子どもに迷惑をかけたくない」 「階段がつらい、病院が遠い」
など、住まいに関する悩みが増えてきます。
そんな中で増えている選択肢が、“家を売って賃貸に移る”という住み替え戦略です。
しかし同時に、こんな不安もよく聞きます。
「高齢だし、賃貸は断られるのでは?」
「保証人がいないと借りられない?」
「持ち家を売るのは不安・・・」
結論から言うと、正しい条件を満たせば、70代でも賃貸入居は十分可能です。
この記事では、高齢者が賃貸へ住み替えるメリット・注意点・成功の条件を、
不動産会社の専門知識をもとに徹底解説します。
1.高齢者の賃貸入居は本当に断られるのか?
「断られるケースがある」のは事実。しかし、“
賃貸オーナーが高齢者を敬遠する理由は以下の通りです。
【オーナーが高齢者を敬遠】
■病気・事故などのリスク
■孤独死の不安
■家賃滞納リスク
■親族とのトラブル懸念
しかし近年は、高齢者向けの賃貸受け入れも一部、急増しています。
■高齢者人口の増加
■国の「高齢者住まい支援」政策
■見守りサービス付き物件の普及
■高齢者向け家賃保証会社の利用が一般化
つまり、“高齢者だから借りられない”という時代は、少しずつですが変わりつつあります。
2.高齢者が賃貸に住み替えるメリット
① バリアフリー・駅近・医療アクセスが手に入る
持ち家は築年数が古く、階段・段差・寒さなどの問題が多いのも確か。
賃貸なら、今までの自宅で不満だったものを解消できる可能性があり、老後の生活に最適な環境を選べます。
② 修繕費・税金がかからない(老後の大きな安心)
持ち家になると、外壁や屋根、給湯器、そのた室内リフォームなど修繕費が多額に掛かってしまう事もあります。
また、毎年の固定資産税・都市計画税も無い。
賃貸なら、こうした支出はオーナー負担ですので、老後の予測不能な出費を大幅に減らせます。
③ 家を売却して老後資金を確保できる
家を売却した際、老後資金や介護費用、医療費、生活費など、現金として確保できます。
④ 子どもに負担を残さない
持ち家を残すと、相続や空き家管理、その後の売却の手間など、子どもに大きな負担がかかります。
賃貸に住み替えることで、お子様に“家の後始末”を残さないというメリットがあります。
3.では、高齢者が賃貸に入居するための「成功の条件」とは?
ここが最も重要なポイントです。
【成功条件①】家賃保証会社を利用する
今の賃貸市場では、保証会社の利用がほぼ必須です。
保証会社を利用すれば、オーナーは家賃滞納リスクを心配しなくてよくなる為、高齢者でも入居しやすくなります。
【成功条件②】緊急連絡先(家族・親族)を確保する
オーナーが最も気にするのは、「何かあったときに誰が対応するのか?」なのです。
お子様や親戚が理想ですが、最悪ご友人など誰か一人でも緊急連絡先がいれば入居審査は通りやすくなります。
【成功条件③】見守りサービス付き物件を選ぶ
最近は、
■センサーで安否確認
■定期訪問
■コールセンター対応
など、見守りサービス付き賃貸が増えています。
これにより、オーナー側の不安が大幅に軽減され、高齢者の入居がスムーズになります。
とは言え、その便利さ安心さの代償に、賃料が相場よりも高いのも現実です。
【成功条件④】家を売却して「十分な資金」を示す
高齢者の賃貸入居で最も強い武器は、“家を売却して現金を持っている”という信用力です。
■預金残高
■年金収入
■売却資金
これらを示せば、オーナーは安心して入居を承諾してくれる可能性もあります。
【成功条件⑤】高齢者受け入れに積極的な物件を選ぶ
実は、オーナーによって“高齢者歓迎度”は大きく違うのが現実。
■高齢者向け賃貸
■UR賃貸
■サービス付き高齢者向け住宅
■見守り付きマンション
■など、選択肢は豊富です。
4.「家を売って賃貸に移る」成功パターンとは?
不動産会社として、成功例に共通するポイントをまとめると…
成功パターン1:駅近の1LDKに住み替える→ 医療・買い物・交通が便利で生活が安定。
成功パターン2:家を売却して老後資金を確保→ 家賃・生活費の不安が消える。
成功パターン3:見守りサービス付き物件を選ぶ→ オーナーも安心し、入居審査が通りやすい。
成功パターン4:子どもと相談しながら進める→ 緊急連絡先が確保でき、トラブルが減る。
逆に「失敗するパターン」は?
失敗パターン1:家を売らずに空き家として放置→ 固定資産税・管理費・老朽化で負担が増える。
失敗パターン2:高齢者NGの物件ばかり探す→ 入居審査に落ち続けて疲弊する。
失敗パターン3:保証会社を使わない→ ほぼ審査が通らない。
5.不動産会社としてのアドバイス
「高齢者の住み替え」は“早ければ早いほど選択肢が広がる”
年齢が若ければ若いほど、まだ体力がある・判断力がある・賃貸の選択肢が多いという
“住み替えの最適タイミング”が、多く存在します。
基本気に、年金受給が始まると賃貸の入居審査が一気に厳しくなります。
誰しもが年齢を重ね、こうした問題には突き当たるものでもありますが、
だからこそ、早めに考えておく必要があると思います。
賃貸vs持ち家などの、エンゲージメントを狙った意見も多数ありますが、
今、賃貸なのか、持ち家なのかで数年後から違いが出始めます。
仕方ない部分もありますが、コレがリアルなんです。
当社でも、高齢者の方の賃貸相談を受けますが、民間のアパートなどは、ほぼ無理な現実。
少し高くてもURを狙ってもらう事が多々あります。
人生の計画は常にブラッシュアップを。
いつまでも若いと思っていると、後々後悔するかも、、
面倒だから、、、と思うその気持ちは良く分かりますが、それは未来への自分にツケているだけで、
何にも解決にはなっていないのです。
残念ですが、それが現実なんです。
誰も助けてくれません。
こう記している私でさえも、そうした困った状況になるかもしれません。
でも、助けてくれません、、
記:ファイナンシャルプランナー 菊池