
Vol.125 リフォーム物件vsリフォームしていない物件
リフォーム物件とリフォームしていない物件の違い
~住宅ローンとリフォーム資金の現実~
家探しをしていると、
不動産ポータルサイトでよく目にするのが「リフォーム済み」「未リフォーム」という物件。
写真の段階で「こっちは新築みたいにピカピカ」「こっちは少し古さが残ってる…」と感じたことがある方も多いでしょう。
では、実際にリフォーム済み物件と未リフォーム物件は、どんな違いがあるのでしょうか?
そして、資金計画の面でどちらが“得”なのか。
今回は、住宅ローンとリフォーム資金の現実も交えながら、分かりやすく解説していきます。
1.「リフォーム済み物件」と「未リフォーム物件」の違い
まずはざっくり整理してみましょう。
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リフォーム済み物件
→ 壁紙や床材が張り替えられ、水回り(キッチン・浴室・トイレなど)が新調されていることが多い。 中古住宅だけど「新築気分」で入居できるのが魅力。
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未リフォーム物件
→ 前のオーナーが住んでいた状態そのまま。 壁紙が日焼けしていたり、畳がくたびれていたり、浴室が昭和レトロ感漂う場合もある。
ただし、その分価格が抑えられている。
つまり、リフォーム済みかどうかで「見た目」「快適さ」「初期費用の総額」が変わってくるのです。
2. 価格だけを見て「未リフォームが安い!」と思う落とし穴
未リフォーム物件を見たときに、多くの人がこう思います。
「リフォーム済みより600万円くらい安い。これなら、自分でリフォームしたほうがいいんじゃない?」
一見、その考えは正しいように思えます。ですが、ここに大きな落とし穴があります。
それは――
リフォーム費用は、住宅ローンに組み込みにくく、リフォーム単体での融資も大変だということ。
3. 住宅ローンとリフォーム資金の関係
住宅ローンは「物件購入費用」に対して組むのが基本です。
では「リフォーム費用」も一緒に借りられるのか?
答えは、「簡単にはいかない」です。
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物件価格:3,000万円
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リフォーム費用:500万円
この場合、本当は「3,500万円借りたい!」と思うかもしれません。
しかし、金融機関は「リフォーム代は別のローンで」と言うケースが多いのです。
別のローンとは…そう、リフォームローン。
4. リフォームローンの現実はこう!
リフォームローンにはこんな特徴があります。
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■金利が住宅ローンより高い(3~5%が標準値)
■借入期間が短い(10年程度が多い)
■毎月の返済額が意外と大きくなる
■不動産担保が必要になる商品もある
たとえば住宅ローンが「金利0.5%・35年」で借りられるのに対し、リフォームローンは「金利3%・15年」
なんてことも珍しくありません。
つまり、リフォーム費用を単体のローンにすると、総返済額がぐっと増えるのです。
「安いと思って未リフォームを買ったのに、トータルではリフォーム済みより高くついた」なんて
悲しいケースも…。
また、購入する物件を不動産担保に…というのは難しいお話。
住宅ローンの抵当権で担保枠を目いっぱい使われていて、担保にならないものです。
ただし、不動産を現金で購入していたり、頭金を入れている場合は可能性があります。
5. 現金でリフォームできる人は別
もちろん、全員が損をするわけではありません。
「貯金が潤沢にあって、リフォーム費用は現金で払える!」
そんな方であれば、未リフォーム物件を安く買って、自分好みにリフォームするのも大いにアリです。
むしろ、理想の間取りやデザインを追求できるので、
こだわり派には未リフォーム物件の方が向いているとも言えます。
ただし、現金でリフォームできる人は、全体のごく一部。
多くの方は「住宅ローンでまとめて借りたい」というのが本音でしょう。
6. リフォーム済み物件の“お得感”
リフォーム済み物件は、見た目がきれいなだけではありません。
実は、住宅ローンでリフォーム代も含めて借りられるという大きなメリットがあるのです。
どういうことかというと、売主(多くは不動産会社やリノベーション業者)があらかじめ
リフォームを済ませて物件を販売しているため、販売価格にリフォーム費用が含まれているのです。
そのため、
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■物件価格+リフォーム費用をまとめて低金利の住宅ローンで借りられる
■トータルで見たときに返済計画が立てやすい
■入居時からピカピカ、追加工事を待つ必要なし
という安心感があります。
7. 「リフォーム済み or 未リフォーム」あなたに合うのはどっち?
最後に、タイプ別にまとめてみましょう。
◆リフォーム済み物件が向いている人
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貯金にあまり余裕がなく、住宅ローンで全部を賄いたい
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入居後すぐに快適な生活を始めたい
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リフォームの打ち合わせや工期の手間を省きたい
◆未リフォーム物件が向いている人
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リフォーム費用を現金で出せる余裕がある
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自分のこだわりを最大限に反映させたい
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多少の古さは気にせず「安さ」を優先したい
「リフォーム済み物件」と「未リフォーム物件」。
どちらも一長一短がありますが、資金面を考えると、
多くの方にとってはリフォーム済み物件の方が“お得”になりやすいのが現実です。
住宅ローンは長期戦。金利の差が数十年後には大きな金額に膨らみます。
「トータルでいくらかかるのか?」を意識して選ぶことが、後悔しない家選びにつながります。
つまり、結論は、
現金でリフォームできる人は未リフォーム物件でもOK!
そうでないなら、リフォーム済み物件の方が断然安心でお得!
あなたのライフスタイルと資金計画に合った選択をして、理想のマイホームを手に入れてください。
記:ファイナンシャルプランナー 菊池