現実にするための条件と落とし穴
「人里離れた山の中で、自分だけの家を建てて暮らす」
そんなライフスタイルに憧れたことはありませんか?
>自然に囲まれた生活
>>隣人に気を遣わない自由
>>>自分の理想を詰め込んだ家
一見すると、“究極の贅沢”のようにも思えます。
しかし、結論から言うと、
山を買って家を建てることは“不可能ではないが、誰にでも簡単にできるものではない”というのが現実です。
そして、もう一つ重要なのは、
「夢で終わるか、現実にできるか」は準備と理解で大きく変わるという点です。
今回は、「山を買って家を建てる」というテーマについて、現実的な視点から解説していきます。
1.なぜ人は「山に家を建てたい」と思うのか?
まず、この発想の背景から考えてみましょう。
■静かな環境で暮らしたい
■土地価格が安い
■自分のペースで生活したい
■都市のストレスから離れたい
つまり、“自由”への憧れが根底にあると言えます。
では、実際に山は安いものなのでしょうか?
結論から申し上げると、土地自体は安いケースが多いのです。
地域にもよりますが、神奈川県内では坪十数万円は当たり前ですが、
山となると、坪数千円~売りに出ていたりするものなのです。
2.最大のハードルは、建築できるのか?
山は“自由に建てられる土地”ではない
これが答えではあります。
その理由には、様々な制約が国や自治体によって取り決めされているからです。
■都市計画区域外
■建築基準法の制限
■接道義務(道路に接しているか)
中でも、特に重要なのが、「建築出来る種別の道路に接していないと建てられない」というルールです。
山の場合、この条件を満たしていないケースが非常に多いです。
【インフラ問題は想像以上に大きい】
想像は付きやすいかと思いますが、当然、電気や水道、ガスなんてありません。
より便利に快適にとなると、インフラ整備をする必要がありますが、
それには、数百万円単位で掛かってもおかしくないレベルとなります。
また、仮に建築をするにしても、
道路や傾斜などの関係から、建築コストは通常以上に掛かるのは、、、もうお分かりですよね。
まして、自然の中での生活ですから、草木や虫の問題もあります。
除草なんて、手を抜いた分だけ未来の自分に跳ね返ってきます。。。
3.現実的な利便性の問題
単に山と言っても状況は違えど、一般的にはスーパーや学校、病院などは車利用になるでしょう。
特に消防車や救急車の到着も時間がかかるでしょうから、普段から気を付けていかないといけません。
これは山生活に限った話ではありませんが、1分の違いが大違いとなるように、
そのリスクは思った以上に大きいものです。
【それでも実現している人はいる】
あの有名な俳優さんも山での生活をしている事はご存じでしょう。
と言っても、仕事で都内に出たりするでしょうから、100%山生活ではないでしょうけど。。。
つまり、 “覚悟と準備”がある人は実現できるということです。
【向いている人・向いていない人】
自然が好き、不便を楽しめる、DIYや管理が苦にならない、こうした方は向いているかもしれませんが、
利便性を重視する、手間をかけたくない、都市生活に慣れている方は、ギャップが生まれるはずです。
4.軽い気持ちでおすすめできるものではない
稀に山を買いたいと言う方からお問合せを頂きますが、実際に買えるのは買えます。
固定資産税も安いですし、初期費用としては多額ではありません。
敷地内に沢があったり、車で入れたり、条件が良いものもあります。
住まいないにしてもキャンプ地として、、、なんて方もいます。
また、山と言ってもご近所問題もあるでしょう。
どちらにしても、覚悟と準備が重要ですから、
雑誌やネットでの影響を受けすぎると、理想との違いが大きくなり手放したくなってしまいます。
それでも、憧れは私にもあります。
何ででしょう、、、惹かれますよね。山って。
角度は違いますが、無人島も買えたりしますから、個人的にはそっちかなぁ。。。
記:宅地建物取引士 原田