
Vol.108 不動産を売却したら税金が掛かる?
不動産を売却したら税金が掛かる?
~「売ったら終わり」じゃないんです~
さて今回は、「家を売ったらお金が入ってくる。やったー!」…と思いきや、
そのあと“納税のお知らせ”がやってきて青ざめる、という話をしないために大事なお話です。
そう、不動産を売ると、税金がかかる可能性があるのです。
でも大丈夫。
ちゃんと知っていれば怖くない。
むしろ、うまくすれば税金ゼロ!というケースもあるんです。
それでは今回は、
「家を売ったら税金がかかるの?」
「いくらかかるの?」
「どうすれば節税できるの?」
そんな疑問に、お答えしていきます。
そもそも、どんな税金がかかるの?
家を売るときにかかる税金は、主に以下の3つです。
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■譲渡所得税
■住民税(譲渡に伴うもの)
■復興特別所得税(所得税にプラスされる)
一言で言えば「儲けに対して課税される」という仕組み。
つまり、買った値段より高く売れたら、その利益(=譲渡所得)に税金がかかるんです。
▼譲渡所得とは?
譲渡所得 = 売却価格 -(購入費用+売却にかかった諸費用)
「おぉ、利益だけにかかるのか。じゃあ、売却価格が2,000万円で、昔1,800万円で買ったから、儲けは200万円だな!」
…と思ったあなた、ちょっと待って。
実は「購入費用」には、
取得時の諸費用(仲介手数料・登記費用など)や、リフォーム費用の一部も含めてOKなんです。
売却時の仲介手数料や広告費なども控除対象。
つまり、計算によっては「儲けゼロ扱い」=税金ゼロもありえるのです。
短期と長期で変わる税率の差!?
さて、この譲渡所得に対してかかる税率。
実は、持っていた年数によって変わるんです。
| 所有期間 | 所得税 | 住民税 | 復興特別所得税 | 合計税率 |
|---|---|---|---|---|
| 5年以下(短期) | 30% | 9% | 0.63% | 39.63% |
| 5年超(長期) | 15% | 5% | 0.315% | 20.315% |
「え!?そんなに違うの!?」
はい、5年を境に、約半分になります。
だから、たとえば転勤で売る予定の方も、売却時期によって手取りが数十万円~数百万円変わることも。
ちなみに、「5年超」とは、「売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えている」状態のことです。
これ、勘違いが多いポイントなのでご注意!
自宅なら3,000万円の特別控除がある!
なんと、自分が住んでいた家を売る場合は、譲渡所得から最大3,000万円を控除できるんです!
▼条件は?
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■自分の居住用財産であること(実際に住んでいた家)
■売った年の前年および前々年に、この特例を使っていないこと
■親族などへの売却でないこと
2,800万円で売却し、取得費など差し引いた結果、譲渡所得が2,500万円でも
→ 3,000万円控除で課税ゼロ!
これはかなり大きな制度です。
ただし、申告が必要(確定申告)なので忘れずに!
買い替えのときにも特例が!
自宅を売って、新しい家を買う場合。
一定条件を満たせば、「譲渡所得に課税しないで将来に繰り延べる」という制度もあります。
いわゆる買換え特例です。
ただしこれには、「次の家を10年以上住む前提」など厳しめの条件がありますし、
場合によっては「将来売るときにドカンと課税される」ので要注意。
税金がかかる=儲かった証
「ええっ…税金かかるなんて損じゃん」と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。
実はこの税金、かかるということは、利益が出ている=資産が増えた証拠なのです。
逆に、もし売却しても利益ゼロだったら…
→ 税金はかかりませんが、手元にお金もそんなに残りません。
▼こんな例も
・30年前に1,000万円で買った土地 → 今3,000万円で売れた
→ 取得費が不明な場合、通称「概算取得費(売却額の5%)」を使うケースもあります(これがまた厳しい)
・築古戸建て付き土地を解体して売却
→ 解体費用も譲渡費用として控除OK!
税金は怖くない。知れば味方!
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■売却益には税金がかかるが、特例もたくさん
■自宅売却なら3,000万円の控除あり
■税率は「5年超」がカギ!タイミングは重要
■買い替え特例や控除制度で賢く節税
■税金がかかる=それだけ利益が出たということ
税金がかかるくらい儲けたなら、それはむしろ「成功体験」なのです。
上手に制度を使えば、払う税金もぐっと少なくできます。
売却をご検討中の方は、ぜひ早めにご相談ください。
税務署に相談する前に、まず不動産のプロに。
あなたの「売ってからも笑顔」を、私たちがサポートします!
記:ファイナンシャルプランナー 菊池