
Vol.238 イラつく無断駐車、懲らしめてやる!!!
イラつく無断駐車、懲らしめてやる!!!
― でも、“やっていいこと・ダメなこと”は知っておこう ―
自分の家の前、
契約している駐車場、
アパートやマンションの敷地内。
そこに、見覚えのない車が堂々と停まっている。
「誰だよこれ…」
「ここ私有地なんだけど?」
「正直、めちゃくちゃイラつく」
無断駐車は、不動産における定番トラブルの一つです。
検索すると、
「無断駐車 懲らしめる」
「無断駐車 仕返し」
といった強い言葉が並ぶのも無理はありません。
ですが、ここで一つ大事なことがあります。
イラつく気持ちと、やっていい行動は別問題です。
1.無断駐車は迷惑行為。でも「私有地なら何でもOK」ではない
まず、はっきり言います。
無断駐車は明確に迷惑行為です。
しかし、
「ここは私有地だから」
「勝手に停めてる方が悪い」
という理由だけで、好き勝手に対応していいわけではありません。
ここを勘違いすると、被害者だったはずが加害者側になってしまいます。
2.私有地内でも「勝手に移動・処分」はできない
よく聞く危険な発想がこれです。
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勝手にレッカー移動する
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車に傷をつける
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張り紙をテープでベタベタ貼る
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タイヤロックを外れないようにする
-
処分してしまう
これ、ほぼ全部アウトです。
なぜダメなのか?
理由はシンプルで、車は「他人の財産」だからです。
たとえ私有地に無断で停められていても、
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器物損壊罪
-
自力救済の禁止
といった法律の壁があります。
感情的に「懲らしめたつもり」が、損害賠償請求に発展するケースも珍しくありません。
3.まずやるべき正解行動は「警察への連絡」
では、どうすればいいのか。答えはとても現実的です。
まず、警察に連絡してください!
「え、警察って動いてくれるの?」
と思う方も多いですが、警察は以下の対応をしてくれます。
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ナンバーから所有者を調べる
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所有者へ連絡を試みる
-
注意・指導を行う
※レッカー移動までは難しい場合が多いですが、「所有者特定」という最大の難関をクリアできます。
これを個人でやるのは、ほぼ不可能です。
警察を呼ぶことは「大げさ」ではない
無断駐車の被害者が、
「こんなことで警察呼んでいいのかな…」
と遠慮する必要はありません。
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不法侵入
-
近隣トラブルの防止
-
事故防止
という観点から、警察に相談するのは正当な行動です。
むしろ、一人で解決しようとしてトラブルを拡大させる方が問題です。
4.「入口を封鎖する」のはアリ?ナシ?
ここでよく聞かれる質問があります。
「出られないように車の前を塞いでもいい?」
結論から言います。
状況次第では“問題ない”ケースが多いです。
【入口封鎖が認められやすい理由】
車自体に触れていない
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移動・破損させていない
-
敷地管理の一環として行っている
例えば、
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自分の車で出口を塞ぐ
-
バリケードやコーンを設置する
といった行為は、「私有地の管理行為」として認められやすいのです。
ただし、
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長期間の監禁状態
-
明らかな嫌がらせ目的
になると、問題になる可能性もあります。
5.「懲らしめる」なら、合法的に効く方法を
ここで大事な考え方をお伝えします。
無断駐車した人にとって一番嫌なのは、
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車を傷つけられること
-
張り紙をされること
ではありません。
「警察が絡むこと」です。
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所有者が特定される
-
電話がかかってくる
-
事実として記録が残る
これが、一番現実的で、合法で、再発防止につながります。
6.賃貸物件なら「管理会社・オーナー」にも必ず連絡
アパートやマンションの場合、
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共用駐車場
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来客用スペース
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敷地内通路
などは、入居者単独で対応すべきではありません。
必ず、
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管理会社
-
オーナー
-
不動産会社
に連絡しましょう。
看板設置や警告文の掲示など、根本的な対策につながることも多いです。
7.無断駐車は「我慢する問題」ではない
中には、
「面倒だから我慢している」
「トラブルになりたくない」
という方もいます。
ですが、無断駐車は放置すると、
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常習化する
-
他の人も真似をする
-
住環境が悪化する
という結果になりがちです。
最初の対応が一番大切なのです。
8.感情は分かる。でも“勝つ行動”を選ぼう
最後に、この記事の結論をまとめます。
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無断駐車は確かにイラつく
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しかし私有地でも勝手な移動・処分はNG
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まずは警察に連絡して所有者特定
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入口封鎖は状況次第で問題ないケースが多い
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感情的な仕返しは自分が不利になる
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合法的に一番効く方法を選ぶべき
無断駐車に対して必要なのは、「怒り」ではなく冷静な対処です。
当社では、
-
賃貸物件の無断駐車トラブル相談
-
管理会社・オーナーとの調整
-
再発防止のアドバイス
も行っています。
「これってやっていいの?」
「どこまでがセーフ?」
と迷ったら、一人で抱え込まず、ぜひご相談ください。
懲らしめるなら、合法的に。
それが一番、効きます。
記:宅地建物取引士 原田