Vol.71 リフォーム費用も売却価格に上乗せできる!?
リフォーム費用も売却価格に上乗せできる!?
~「かけたお金」は無駄じゃない、かも。~
家を売るときって、けっこう悩ましいものです。
「築年数が古いから安く見られるかな?」
「このキッチン、おしゃれにしたのに評価されるの?」
「リフォームって…しても意味ないって聞くけど、本当なの?」
そんなあなたに朗報です。
「リフォーム費用は売却価格に上乗せできるのか?」という永遠のテーマに、ズバリお答えします!
結論から言うと—
「上手にすれば、できる」んです。
でも、「上手にすれば」って、どんな風に???
この記事では、リフォームと不動産売却のちょっとマニアックな関係について、分かりやすく解説していきます!
1.そもそも“売却価格に上乗せ”ってどういう意味?
「リフォームに300万円かけたから、売却価格も300万円高くできる!」
…そんなに単純なら、誰も苦労しません。
上乗せできるというのは、正確に言うと、
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リフォームによって“見栄え”や“印象”が良くなり
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その結果、売却価格が市場相場よりも“高く”なる可能性がある
ということなんです。
つまり、「かけた金額=売却益」とは限らないけど、
「かけた金額<買主の心をつかむ効果」になれば、最終的にプラスになる、というわけ。
2.全部のリフォームが“上乗せ”できるわけじゃない!
ここ、大事なので赤線引きたいくらい重要です。
では、どんなリフォームが「売却価格に効く」のか?
以下、プロが教える“お金が返ってくる”リフォーム3選!
① 水回りのリフォーム(キッチン・トイレ・お風呂)
→ 印象が爆上がりするゾーン!
中古物件を見に来る人が一番チェックするのが水回り。
古かったり、カビてたり、水アカが目立つと…ゲンナリ。
ここが新しくキレイになっていれば、「この家、なんか良さそう!」となる率アップ。
② クロス(壁紙)とフローリング
→ “匂い”と“清潔感”の印象操作リフォーム!
費用は比較的安め。それでいて「築10年が築5年に見える」マジック発動。
視覚効果はもちろん、“空気”がキレイに感じられるって不思議ですよね。
③ 外壁・屋根の塗装(戸建ての場合)
→ “外観勝負”は、やっぱり見た目が9割!
第一印象が「ちょっとボロいな…」だと、中が良くてもテンションが上がらない。
外壁塗装で見た目が締まれば、「なんかちゃんとしてる家」に早変わり。
3.“やりすぎ”は危険!上乗せできないリフォーム例
逆に、こんなリフォームは「自己満足止まり」になりがち。
× 床暖房・システム収納などの“高機能化”
→ ハイスペックでも、買主には「好み」がある!
費用対効果が薄いことも多く、「あれば嬉しいけど…価格上乗せはちょっと」という冷静な判断が下されがち。
× 洋室→和室への変更(逆もしかり)
→ 間取りの変更は“好みのリスク”が高い!
「和室がある方が落ち着く〜」という人もいれば、「全部フローリングがいい」という人もいます。
要するに、万人受けしにくい=評価されづらいということ。
4.リフォームする前に確認したい“2つの視点”
では、売却のためにリフォームするなら、何を基準に考えればいいのでしょうか?
視点①:地域の相場とニーズを把握しよう!
・若いファミリー層が多い → 子育てしやすい間取り&収納がウケる
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・高齢者層が多い → 段差の少ないバリアフリー設計が好印象
「誰に買ってもらうか」を想像すると、リフォーム内容も決まってきます。
視点②:査定前にプロに相談しよう!
これはもう鉄則。
「300万かけてリフォームしてから査定してもらおう♪」→結果:売却価格は+50万円
…これ、泣けますよね。
リフォーム前に不動産屋さんと相談することで、「どこを直せば効果的か」判断できます。
リフォーム業者とセットで紹介してくれるところも多いので、一度相談してみるのがオススメです。
ただ、不動産屋によっては中間マージンをリフォーム費用に乗せられる場合があることには注意です。
5.意外と見落としがちな“DIYリフォーム”の落とし穴
最近流行りの「セルフリフォーム」ですが、売却を見据えるならちょっと注意。
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・壁紙の柄が派手すぎる
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・床の貼り方が素人っぽい
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・ペンキがはみ出てる…
買主:「うーん、リフォームし直す必要がありそうだなぁ」
→ マイナス評価に繋がる可能性も。
セルフでやる場合は「シンプル」「清潔」「無難」が基本です!
6.結論:「かけるお金」より「伝える工夫」
最後に、重要なポイントをまとめてみましょう。
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・リフォーム費用を“そのまま上乗せ”できることは少ない
・でも、「印象を良くして」「スムーズに」「高く」売るための武器になる
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・地域ニーズや不動産屋の意見を参考にすべし!
さらに言えば—
「きれいにしてから売る」ことは、物件への愛情を伝えるアピールでもあります。
「この家、きっと大切にされてきたんだな」
そんな風に思ってもらえたら、それが一番の売却価値かもしれません。
さあ、あなたのリフォームは“自己満足”ですか?“投資”ですか?
ちょっと視点を変えて、「この家、どう魅せる?」を考えてみましょう!
記:ライフプランナー 武井