
Vol.393 死活問題!!スーパー閉店が住宅価格に与える影響
不動産価値は「街の変化」でどう変わるのか?
「近所のスーパーが閉店してしまった…」
このような経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか?
以前は徒歩数分で買い物できた場所がなくなると、「生活が不便になる」という問題だけではありません。
実は、不動産市場では、スーパーの閉店が住宅価格や資産価値に影響を与える可能性があり
住宅を購入するとき、多くの方は、
・駅から近いか?
・間取りは良いか?
・築年数は新しいか?
などを確認します。
しかし、不動産の価値は建物だけで決まりません。
その街で、
「快適に生活できるか?」
「将来的にも人が住み続けたいと思うか?」
という環境も大きく影響します。
今回は、不動産会社の視点から、
■スーパー閉店が住宅価格へ与える影響
■価値が下がりやすいエリアの特徴
■逆に影響を受けにくい住宅の条件
について詳しく解説します。
1.なぜスーパー閉店が住宅価格に影響するのか?
不動産価格は、単純に建物の状態だけで決まりません。
大きく関係するのは、「その場所に住みたい人がいるか?」です。
住宅を購入する人の多くは、生活のしやすさを重視します。
例えば、
・食品を買いやすい
・日用品を揃えやすい
・病院へ行きやすい
・子育てしやすい
といった条件です。
スーパーは、単なる買い物場所ではありません。
地域住民の生活を支える、重要なインフラの一つなのです。
そのため、スーパー閉店によって街の魅力が低下すると、住宅需要にも影響する可能性があります。
2.スーパーがなくなると住宅価格は必ず下がるのか?
ここで注意したいのは、「スーパーが閉店した=住宅価格が下落する」とは限らないということです。
不動産価格は、さまざまな要素で決まります。
・駅距離
・交通アクセス
・学校環境
・周辺施設
・人口動向
・街の人気
などです。
駅前の人気エリアであれば、一つのスーパーが閉店しても別の店舗が出店する可能性があります。
また、徒歩圏内に複数のスーパーがある地域では影響は限定的です。
重要なのは、「そのスーパーが地域にとってどれほど重要だったか?」です。
【住宅価格への影響が大きいスーパー閉店とは?】
では、どのような閉店が住宅価値へ影響しやすいのでしょうか?
①地域唯一のスーパーが閉店するケース
最も影響が大きいのが、地域に一店舗しかスーパーがないケースです。
・高齢者が多い地域
・車を利用しにくい地域
・駅から遠い住宅地
では、買い物環境の悪化が大きな問題になります。
徒歩圏内に買い物場所がなくなると、生活利便性は大きく低下します。
その結果、住宅購入を検討する人から敬遠される可能性があります。
②大型スーパーや商業施設の閉店
大型スーパーの場合、影響はさらに大きくなる場合があります。
大型店舗には食品だけではなく、
・衣料品
・日用品
・飲食店
・クリーニング
など、さまざまな機能があります。
つまり、一つのスーパー閉店が街全体の魅力低下につながる場合があります。
③高齢化が進む地域での閉店
特に注意したいのが、人口減少地域です。
スーパー閉店の背景には、単なる経営判断だけではなく、
・人口減少
・利用者減少
・後継者不足
などがあります。
スーパー閉店はその街の将来人口を表すサインになることがあります。
3.スーパー閉店で影響を受けやすい住宅とは?
すべての住宅が同じ影響を受けるわけではありません。
影響を受けやすい住宅には特徴があります。
特徴①車がないと生活できない住宅
駅から遠く、周辺施設も少ない住宅の場合、スーパー閉店の影響は大きくなります。
なぜなら、代替手段が少ないからです。
車を運転できる世代には問題なくても、高齢化すると生活負担が増えます。
将来的な売却を考える場合、購入希望者が限定される可能性があります。
特徴②周辺に代替施設がない住宅
スーパーが閉店しても、近くに別の店舗があれば問題ありません。
しかし、周辺に何もない場合、住宅価値への影響が大きくなります。
確認したいポイントは、
・徒歩圏内のスーパー
・コンビニ
・ドラッグストア
・商店街
などです。
特徴③人口減少エリアの住宅
スーパー閉店そのものよりも、背景を見ることが重要です。
もし、「利用者減少による閉店」であれば、その地域全体の人口動向を確認する必要があります。
人口が減少する地域では、将来的な住宅需要も変化します。
【逆にスーパー閉店の影響を受けにくい住宅とは?】
一方で、スーパーが閉店しても価値を維持しやすい住宅もあります。
①駅近の住宅
駅周辺は、スーパー以外にも、
・飲食店
・コンビニ
・商業施設
などがあります。
生活手段が複数あるため、一つの店舗閉店による影響は限定的です。
②人気エリアの住宅
需要が高い地域では、生活施設の変化があっても住宅需要が維持されやすい傾向があります。
人が集まる街には、新しい店舗が進出する可能性もあります。
③再開発予定の地域
スーパー閉店は、必ずしも悪いニュースだけではありません。
例えば、古い商業施設が閉店し、その後、
・新しい商業施設
・マンション開発
・街づくり
につながるケースもあります。
大切なのは、閉店後の街の変化を見ることです。
4.不動産購入時にスーパーを見るべき理由
住宅購入では、現在の生活だけを見るのではなく将来も考える必要があります。
購入時には、以下を確認しましょう。
①徒歩圏内の買い物環境
現在営業している店舗だけではなく、周辺に複数の選択肢があるか確認します。
②店舗の継続性
大型スーパーでも、建物の老朽化や経営状況によって将来閉店する可能性があります。
③人口動向
街の将来性を見るには、人口推移も重要です。
人が増えている街なのか、減少している街なのかで、将来的な不動産価値は変わります。
5.売却する人も街の変化を見る必要がある
住宅を売却する場合、建物状態だけではなく周辺環境も重要です。
例えば、昔は「駅から近い」という理由だけで売れた住宅でも、街の魅力が低下すると、
購入希望者の反応が変わる可能性があります。
逆に、周辺環境が発展している地域では、築年数が経過しても需要があります。
イメージとして分かりやすいのは都内じゃないでしょうか。
都内は、どんなに古くてもそれなりの金額がします。
やはり、東京と言うブランドもあるのかもしれませんが、人が集まる街ほど強い傾向にあります。
そうした住環境次第では、購入したいと思える方の人数が少ないので、
売却をするにしても、長期戦になったり希望金額に届かなかったりと弊害が出てしまいます。
それでも街は動くもの。
何かが出来て人が集まると、需要が高まり、売却時にもチャンスが増えてきます。
個人的には瀬谷区の花博はコケると思っていますが、
花博後の展開次第では、瀬谷区としてより生まれ変われるかと思います。
不動産は字の如く不動ですが、本当の意味では動動動しっぱなしなんですけどね。
記:宅地建物取引士 原田