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Vol.190 2026年の不動産市場の動向予想

不動産のアレコレ

2026年の不動産市場の動向予想

~購入・売却を考えるなら“次の変化期”をどう捉えるか~



2026年は“転換期”になる?


ここ数年、日本の不動産市場は「価格上昇」・「低金利」・「供給制約」といった追い風を受けてきました。



しかし、2025年末から2026年にかけては、


金利正常化・人口構造の変化・建築コスト上昇・空き家・相続問題など、


さまざまな逆風も顕在化してくると予想されています。



つまり、
2026年は「今までの延長線上」ではなく、環境が少し変わる年として捉えるべき年です。



そこで本稿では、2026年に購入・売却を検討している方向けに、


■2026年に起きそうな市場変化

購入者・売却者それぞれの視点で押さえるべきポイント

今、準備しておきたいこと


を整理しました。




1. マクロ環境の変化:金利・物価・人口の視点から


■金利の上昇圧力

長期金利(10年物国債利回り)が上昇基調にあるという予測があります。

実際、ある分析では「10年物国債利回りは2026年に1.5〜2.0%程度」になるとの見方も。

参考:桜事務所+3不動産覚書+3Sony Financial Group+3


金利が上がると住宅ローンの返済額が増えることから、購入可能な価格帯が縮む可能性があります。

これは価格の頭打ち、あるいは下落圧力の一要因となり得ます。



物価・建築コストの高止まり

資材・人件費・エネルギー価格などの高止まりが続いており、新築住宅・新築マンションの建築コスト上昇は一段と進む見通しです。
その結果、新築価格がさらに上がれば、購入検討者は中古やリノベーション、あるいは郊外・地方へと視野を広げざるを得ません。



人口減少・世帯数ピークの本格化

日本の人口減少・高齢化は既に進行中ですが、2025年以降には「相続」・「空き家」・「住み替え」の流れもより具体化してきます。

参考:100年企業戦略オンライン+1


特に地方・郊外では、需要の縮小や地価下落リスクに備える必要があります。


このように、金利上昇・コスト上昇・人口構造変化の三つが2026年の不動産市場にとって重要なファクターです。




2. 住宅・マンション市場:2026年に向けた動き


〇新築住宅・新築マンション

供給数の制約と建築コスト上昇が続く中で、「好立地・高価格帯」での需給が引き続きタイトになる可能性があります。

例えば、ある調査では「新築マンション用地の仕入れ難航と価格上昇」が今後数年間続くという見通しも。

参考:大京穴吹不動産+1


ただし、価格が上がり続けるわけではなく、金利上昇+価格上昇による購入意欲の低下が“調整の兆し”ともなり得ます。



中古住宅・中古マンションの着目点

新築が手が届きづらくなると、中古市場に注目が移る傾向があります。

実際、「中古+リノベーション」の選択肢が拡大するという分析もあります。


2026年に向けては、立地・築年数・修繕状況などが資産価値に大きく影響するため、良い条件の中古物件”が選ばれやすくなります。



エリア格差の拡大

都市部・駅近は依然として強みを持ちますが、地方・郊外では「需要縮小・地価下落リスク」が高まる可能性があります。

2026年以降は、このエリア間の格差をさらに意識する必要があります。

参考:shizuoka-kougakusatei.com+1




3. 購入者の視点:2026年に備えるためのチェックポイント


― 購入のために押さえておきたい3つのポイント ―



① 購入価格だけでなく「返済負担」を重視する

金利が上昇傾向にある中、無理なローン返済はリスクになります。

試算を丁寧に行い、金利上昇シナリオも想定しておきましょう。

固定金利・変動金利を含めて検討することが大切です。


② 立地・将来価値を見据えた“資産視点”を持つ

2026年以降、価値が下がりやすい条件(立地が悪い・築年数が古い・修繕積立金が不足)を回避するため、

立地・管理状況も細かくチェックしましょう。
特に駅近・都心部・再開発エリアなどは引き続き注目です。


③ 中古市場・リノベーションも選択肢に入れる

新築以外の選択肢を早めに視野に入れることで、価格・立地・広さのバランスを取ることができます。

将来的な価値維持にもつながるため、リノベーション費用も含めた総費用で比較すると良いでしょう。




4. 売却・所有者の視点:2026年をどう捉えるか


― 売却検討者・所有者が押さえるべき3つの視点 ―



① 売却タイミングの見極め

調査によれば、「不動産価格のピーク時期は2025年」との見方が32%というデータもあります。

参考:NLI Research+1
これは、2026年以降に“調整局面”が始まる可能性を示唆しています。

売却を考えている方は、2025年~2026年前半をタイミングとして意識しておくのが賢明です。


② 管理・修繕・稼働状況を整備する

特にマンション所有者は、修繕積立金・管理状況・共用部の状態が資産価値に直結します。

これらをきちんと整えておくことが、2026年以降の価格維持・売却の有利な条件となります。


③ 所有物件の“用途再吟味”

人口減少や世帯構造の変化を背景に、賃貸用・相続用・住替え用など、用途の見直しが必要になる場面が増えてきます。

将来の住まい方・運用方法を早めに整理しておくことが、リスクを抑える鍵です。




5. リスクとチャンス:2026年市場の両面を理解する


【リスク】

■金利上昇による購入需要の鈍化

物価・建築コスト上昇による価格転嫁限界

地方・郊外の供給過多・人口減少による地価下落

修繕・管理不足による中古資産の価値低下


【チャンス】

◎新築・供給減少を背景にした資産価値の維持(好立地)

中古+リノベーション市場の拡大

都心・駅近など“立地強者”物件における希少性

資産防衛としての不動産活用(インフレ対策・長期保有)


このように、2026年は変化が出やすい年であり、リスクとチャンスの両方を念頭に置くことが重要です。




6. 今、準備しておくこと


Ψ 購入検討者は、ローン返済シミュレーションを「金利上昇+維持費上昇」想定で行う

Ψ 売却検討者・所有者は、管理状況・修繕履歴・用途を今から整理しておく

Ψ 物件購入・売却を“立地・管理・将来”という視点でもう一度再評価する

Ψ 情報発信・専門家相談を活用し、変化を早めに捉える


備えあれば患いなし


です。




7. 2026年は“気を緩められない年”。


2026年の不動産市場は、過去の「右肩上がり」期とは異なり、“選別の時代”に入る可能性があります。


金利・人口・コストという三つの変化が、物件の価値に影響を与えるため、


購入・売却・所有すべての立場で「条件を見極める視点」がこれまで以上に重要になります。



購入を検討中の方は、焦らずに「立地・返済・将来」を三位一体で判断を


売却・所有をされている方は、今から管理・用途・タイミングの見直しを。



2026年を“不動産を賢く活かす年”にするため、ぜひ準備を始めましょう。



記:ファイナンシャルプランナー  菊池


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