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Vol.215 市街化調整区域は買っても大丈夫?

不動産のアレコレ

市街化調整区域は買っても大丈夫?

― 土地購入前に知っておきたい制限と活用法 ―



家や土地を購入する際、地図や物件情報で目にすることがある「市街化調整区域」という言葉。


「なんだか田舎っぽい土地?」


開発が制限されているって不便なの?」


そんな疑問を持つ方も多いはずです。



今回は、市街化調整区域の特徴から、購入時の注意点、活用方法まで分かりやすく解説します。




1. 市街化調整区域とは?


▼ 1-1. 市街化調整区域の定義

市街化調整区域とは、都市計画法に基づき、原則として新しい開発や建物建築を制限する地域です。


都市部の市街化区域とは逆に、「将来の市街化を抑制するための区域」と位置付けられています。


開発を抑えることで、無秩序な都市化を防ぐ

自然環境や農地の保護にもつながる


こうした背景から、基本的には建物を建てられないと定義されています。



▼ 1-2. 市街化区域との違い


項目市街化区域市街化調整区域
建築原則自由原則制限あり
用途住宅・店舗・工場など多様制限付き(許可が必要)
開発容易許可取得が必須
土地価格高め安めの場合が多い

ポイント:価格は安いことが多いですが、建てられる家や用途に制限があることを理解しておく必要があります。



2. 市街化調整区域での建築制限

▼ 2-1. 建物を建てるには許可が必要

市街化調整区域では、原則として新築住宅や店舗の建築はできません。


ただし、例外的に以下の条件で建築が認められる場合があります。


■農業者の住宅

既存集落での建替え

公共公益目的の建物(学校、診療所など)

都市計画法に基づく開発許可を取得した場合


購入を検討する場合、この許可取得の可否が重要なポイントです。



▼ 2-2. 建築許可の取得プロセス


市町村に相談して建築可能か確認

開発許可や建築確認申請の提出

許可後、建築開始

許可を得るには、土地の条件や周辺環境、用途計画が審査される

許可取得には時間と費用がかかる場合がある




3. 市街化調整区域のメリット


▼ 3-1. 土地価格が安い

市街化区域に比べて土地価格が割安

家を建てる費用を抑えつつ、広い土地を購入できる


▼ 3-2. 静かで自然豊かな環境

開発制限があるため、騒音や交通量が少なく、自然環境が豊か

郊外でゆったり暮らしたい人には魅力的


▼ 3-3. 将来的に価値が上がる可能性も

将来的に都市計画の見直しで、市街化区域に編入されるケースもある

そうなると、土地の価値が上がる可能性がある




4. デメリット・注意点


▼ 4-1. 建築が原則制限

許可が必要な場合が多く、自由に家を建てられない

許可取得に時間がかかることもある


▼ 4-2. 住宅ローンや融資が制限されることも

金融機関によっては、市街化調整区域の土地購入を融資対象外にする場合あり

購入前に必ず確認が必要


▼ 4-3. インフラ整備の遅れ

道路、水道、ガス、下水などのインフラ整備が市街化区域に比べて遅れがち

生活利便性の面で制約がある可能性


▼ 4-4. 売却時の制約

買い手が限定される場合がある

特に住宅ローン利用者は建築許可が出る土地でないと購入できないことも




5. 市街化調整区域を買う前に確認したいこと


▼ 5-1. 建築許可の可否

土地を買っても家が建てられないケースを避けるため、事前に市町村に確認

許可取得の可能性と手間を理解しておく


▼ 5-2. インフラ状況のチェック

道路や上下水道、電気・ガスの整備状況

生活利便性が低すぎると、将来の資産価値にも影響


▼ 5-3. 将来的な土地の用途変更の可能性

都市計画の変更や編入予定があるかどうかを確認

価格が安い理由が「ずっと開発制限がある土地」なのか、将来的に価値が上がる可能性があるのかを判断




6. 市街化調整区域を賢く活用する方法


▼ 6-1. 農地・資産活用として購入

自宅用だけでなく、家庭菜園や資産運用として購入

将来的に分割や売却で利益を得る可能性も


▼ 6-2. 設計の工夫で理想の住まいを実現

許可が下りる範囲内で平屋や建替え住宅を計画

周囲の環境に合わせた設計で、快適な暮らしを実現可能


▼ 6-3. 専門家に相談

建築士・不動産会社・市町村の専門窓口と連携

許可取得や土地活用の最適プランを提案してもらう


プロに相談することで、リスクを最小化し、土地購入のメリットを最大化できます。




7. 市街化調整区域は買っても大丈夫?


■市街化調整区域は原則建築制限があるが、許可を得れば家を建てられる

土地価格が安く、自然豊かで静かな環境が魅力

購入前に建築許可・インフラ・将来的な都市計画を確認することが必須

売買や土地活用には、専門家のサポートが安心


つまり、市街化調整区域を買うかどうかは、制限を理解したうえでの戦略的判断が鍵となります。



記:宅地建物取引士  原田


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