
Vol.277 今さら感あるけど…地面師にやられそうになった話
今さら感あるけど…地面師にやられそうになった話
ネットフリックスのドラマで一気に知名度が上がった「地面師」。
正直、不動産業界からすると、「ああ、やっと一般の方にも知られたか」
という感覚です。
なぜなら、地面師という存在は昔からずっと業界の裏側にいました。
そして、有名になったきっかけの一つが五反田で起きた、あの事件です。
1.実は…私も引っかかりそうになりました
実は私、その五反田の事件が起きた当時、まさにその物件に関わりかけていました。
今だから笑い話ですが、当時は冷や汗ものでした。
■書類は揃っている
■話の筋も通っている
■売主の対応も自然
「どこがおかしい?」
そう思ってしまうほど、完成度が高かったのを覚えています。
たまに思い出しては、当時の書類を眺めてみる。
戒めにもなっているこれらの書類は、今となってはお守り的存在です。
2.地面師は「雑」ではない
ドラマの影響で、
■怪しい
■分かりやすい悪者
■すぐ見抜ける
そんなイメージを持たれがちですが、現実は真逆です。
【地面師の手口は、年々進化】
■偽造書類の精度が高い
■登記情報の読み込みが深い
■不動産会社の動きを研究している
しかも、こちらの心理を突いてくる。
■急がせる
■限定感を出す
■「この話、他には出していない」という希少性
……嫌なほどうまい。
3.常に注意している。それでも危ない
誤解してほしくないのですが、不動産会社は地面師を甘く見ていません。
■本人確認
■登記チェック
■書類の精査
■過去の履歴確認など
できることは、常にやっています。
それでも、「あれ?ちょっと変だな」という違和感は、最後の最後に出てくることもあるんです。
ここで大事なことを言います
地面師のターゲットは「個人」ではありません。
これ、意外と知られていません。
地面師が狙うのは、一般の個人客ではなく不動産会社です。
その理由は明確で、
■取引額が大きい
■動くスピードが早い
■信用を前提に話が進む
個人相手より、圧倒的に効率がいい。
だから、皆様はさほど気にされなくても大丈夫です。
万が一、地面師案件だった・おかしな物件だった場合、取引は止まります。
最悪の場合でも、
■売買が白紙
■手付金は保全
■個人が被害を被る前にストップ
となるケースがほとんどです。
つまり、
表に出る前に、不動産会社が矢面に立つ
これが現実なんです。
4.それでも怖い「水面下で動いている物件」
ただし、ここからが本当に怖い話です。
実は今も、
■表には出ていない
■水面下で動いている
■「今回は本物かもしれない」
そんな物件が、ゼロではありません。
地面師も学習しています。
■同じ手は使わない
■時間を数年単位であける
■指摘されたポイントは潰す
■より自然に振る舞う
まさに、いたちごっこです。
5.「今回は本当に大丈夫か?」
これは、不動産会社の現場でよく出る言葉です。
過剰に疑えば、商談が壊れる
信じすぎれば、事故になる
この微妙なバランスの中で、日々判断をしています。
ドラマのように白黒ハッキリしないのが、現実の不動産取引です。
6.面白くもあり、危険でもある仕事、それが不動産
不動産の仕事は、
■人の人生に関わる
■金額が大きい
■トラブルのリスクも高い
だからこそ、
■緊張感がある
■神経を使う
■でも、どこか面白い
今回のような「地面師にやられそうになった話」も、実は業界では珍しくありません。
とは言え、こうした状況は、一般的な不動産仲介会社では無縁です。
【ドラマを見て「怖い」と思った方へ】
ネットフリックスの影響で、
不動産取引って危ない?
騙されるんじゃない?
そう感じた方もいると思います。
でも、現実は、
■危険は“裏側”にある
■表に立つ人を守る仕組みはある
■そして、不動産会社が一番神経を使っている
だから、安心してマイホームは探してください。
でも、一棟アパートやマンション、ビルで情報が出ていないものは、要注意かも。
現実は、ドラマほど大袈裟ではなく、スマート。
私たちは、千里眼が問われます。
記載:ファイナンシャルプランナー 菊池