
Vol.292 ここ数年で上がる住宅ローン金利
ここ数年で上がる住宅ローン金利
~1%以下は当たり前ではない時代へ。
「住宅ローン金利が上がってきている」
ニュースでも取り上げられ、住宅購入を検討している方の中には、
「今は買うタイミングじゃないのでは?」
「もう少し待った方がいい?」
と考えている方も多いのではないでしょうか。
確かに、ここ数年の住宅ローン金利は少しずつ上昇傾向にあります。
一昔前は「0.3%台」という変動金利もありました。
しかし現在は、1%以下を狙うのが難しくなりつつある時代になってきています。
ただし、不動産業界の現場で感じるのは、それでも住宅を購入する人は多いということです。
なぜでしょうか?
今回は、
・なぜ住宅ローン金利は上がっているのか
・金利が上がると住宅市場はどうなるのか
・それでも家を買う人がいる理由
について、不動産会社の目線から分かりやすく解説します。
1.なぜ住宅ローン金利は上がっているのか
住宅ローン金利は、銀行が自由に決めているわけではありません。
大きく影響するのは日本の金融政策です。
日本は長い間、超低金利時代と言われてきました。
景気を支えるために、低金利政策や金融緩和が続いてきたからです。
その結果、住宅ローン金利も非常に低くなりました。
しかし最近は、世界的なインフレや金利上昇、金融政策の見直しなどの影響で、
日本でも徐々に金利の正常化が進んでいます。
つまり、住宅ローン金利が上がっているのは特別な出来事ではなく、むしろ自然な流れとも言えるのです。
2.それでも、実は「まだ低金利」
住宅ローン金利が上がっていると言われると、どうしても「高くなった」という印象を持ってしまいます。
しかし、長い歴史で見るとどうでしょうか。
実は、住宅ローン金利はまだまだ低い水準です。
例えば、1990年代の住宅ローン金利は5%〜8%という時代もありました。
いわゆるバブルです。
それに比べると、現在の住宅ローンは1%前後です。
つまり、世界的に見ても、歴史的に見ても、日本の住宅ローンはまだ低金利と言えるのです。
3.金利が上がると住宅市場はどうなる?
住宅ローン金利が上がると、一般的には購入意欲が少し落ちます。
なぜなら、月々の返済額が増えるからです。
例えば、3,500万円の住宅ローンを借りた場合、金利が0.5% → 1%になると、
月々の返済は数千円〜1万円以上変わることもあります。
このため、住宅市場では「金利が上がると住宅価格が下がる」と言われることがありますが、
実際の不動産市場は、それほど単純ではありません。
なぜなら、住宅価格は、
・土地価格
・建築費
・需要
・人口
・地域性
など、さまざまな要因で決まるからです。
そのため、金利が上がったからといってすぐに不動産価格が大きく下がるとは限りません。
4.建築費はむしろ上がっている
最近の住宅市場で特徴的なのは、建築費の上昇です。
・木材価格
・人件費
・資材価格
などが上昇しています。
そのため、新築住宅の価格はむしろ上がっているケースが多いです。
つまり、住宅市場では金利は上昇、建築費も上昇という状況になっています。
これは、住宅購入を検討する方にとって難しい判断を迫る状況とも言えます。
5.「いつ買うべき?」という永遠のテーマ
住宅購入を検討している方からよく聞かれる質問があります。
それは「いつ買うのが正解ですか?」というもの。
正直に言うと、この質問に完璧な答えはありません。
なぜなら、住宅は生活のためのものだからです。
・結婚
・出産
・子供の成長
・転勤
・通勤
など、人生のタイミングによって住宅の必要性は変わります。
そのため、住宅購入は金利だけで決めるものではありません。
6.不動産会社から見た「買い時」
不動産会社として現場を見ていると、住宅購入のタイミングで大事なのは金利よりも生活だと感じます。
・家賃が高い
・家族が増える
・子供の学校
・通勤時間
こうした理由で、住宅購入を決める方は多いです。
そして、多くの方が「もっと早く買えばよかった」と言います。
なぜなら、住宅は住んでいる時間そのものが価値になるからです。
【売却を考えている方へ】
住宅ローン金利が上がると、「今は売れにくいのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、実際の市場では、住宅需要はまだ高い状況です。
特に、
・立地が良い物件
・管理状態が良い物件
・価格が適正な物件
は、今でもしっかり売れています。
また、住宅ローン金利がさらに上がる前に購入したいと考える人もいます。
つまり、今の市場は売却のチャンスもある状況と言えるのです。
7.タラレバの話ですが。。。
昨今、0.数%の時代から、約1%台の時代に突入しました。
この数年後、2%台になるとしたら、、、
今、このタイミングでの固定金利は2%前半。
ある意味の掛けでもありますが、先が読めない時代だからこそ、この固定金利が見直されています。
で、もし変動で0.数%の時代がやってきた際は、借り換えする。
月々の返済額などが見合うのであれば、今だけでとらえる事なく先を見る事も重要かもしれません。
数年前に、固定金利で1%前半の時代が一瞬ありました。
1.08%くらいまでいきました。
その時に借りた方、結果としておめでとうございます。
0.3%の低金利に惑わされる事なく、意思を貫いた!
私の意見も柔軟に受け入れてくれた当時のお客様、時代の勝者です。
ね、その時がおかしかったでしょう?異常だったんですから。大いに笑いましょう。
で、また新たな時代のフェーズに突入した今、どう予想したら良いのでしょうか?
ねぇ。
記:ファイナンシャルプランナー 菊池