
Vol.307 住宅ローンは2つ同時に組めない?
住宅ローンは2つ同時に組めない?
〜「住み替えの壁」とその現実的な突破方法〜
マイホームを持っている方が、次のステップとして考えるのが「住み替え」。
・今の家が手狭になった
・立地を変えたい
・ライフスタイルが変わった
そんなときに必ず出てくる疑問があります。
「住宅ローンって2つ同時に借りられるの?」
結論から言うと、基本的にはNG(同時に2本は難しい)です。
ただし、条件によっては一時的に2本組めるケースもあるというのが実務のリアルです。
今回は、住宅ローン2本問題と住み替えの進め方について詳しく解説していきます。
1.なぜ住宅ローンは2本組めないのか?
まず前提として、住宅ローンは「自分が住むための家」に対して使う融資です。
■1人1住宅が原則
銀行の考え方としては、
・住宅ローン=居住用
・投資目的はNG
という前提があります。
そのため、同時に2つの住宅を持つ前提のローンは基本的に認められません。
■返済能力の問題
もう一つの理由が、返済負担率です。
仮に2本組むと、
・毎月の返済額が大きくなる
・リスクが高まる
ため、銀行としては慎重になります。
2.では住み替えはどうするのか?
ここで出てくるのが、「売ってから買う」か「買ってから売る」かという問題です。
パターン①:先行売却(基本形)
最も一般的なのが、今の家を売ってから新しい家を買う方法です。
■メリット
・ローンが購入物件1本で済む
・資金計画が立てやすい
■デメリット
・仮住まいが必要になる可能性
・良い物件を逃すリスク
パターン②:先行購入(難易度高め)
次に、先に新居を購入する方法です。
■問題点
この場合、一時的にローンが2本になる可能性があります。
【例外:一時的に2本組めるケース】
ここが今回の重要ポイントです。
条件が整えば、一時的に2本の住宅ローンを組めるケースがあります。
A.住み替えローン
代表的なのが、住み替えローンです。
これは、
・今の家の残債
・新しい家の購入資金
をまとめて借りる形です。
B.条件付きの2本目ローン
銀行によっては、
・現在の住宅ローンあり
・新居購入の必要性あり
といった事情を考慮し、一定期間のみ2本目を認めるケースもあります。
ただし、必ず条件がつくここが非常に重要です。
■代表的な条件
・一定期間内に今の家を売却すること
・売却できなければ条件変更
・最悪の場合は一括返済を求められるケースも
つまり、「永続的に2本OK」ではなく「期間限定」なのです。
3.売却期限のリアル
実務では、3ヶ月〜6ヶ月、長くても1年程度の期限が設定されることが多いです。
この期間内に売れないと、
・価格を下げる
・買取に切り替える
などの対応が必要になります。
ただし、残債や諸経費との兼ね合いも重要です。
相場と照らし合わせて、勝算がどれだけあるのか?
その判断は、経験をしている不動産会社にゆだねる必要があります。
【不動産会社としての重要な役割】
この住み替えは、非常に難易度が高い取引です。
①売却と購入のバランス
・高く売りたい
・良い物件を買いたい
この2つを同時に考える必要があります。
②スケジュール管理
・引き渡し時期
・ローン実行タイミング
などを調整しないと、資金ショートのリスクがあります。
③金融機関との連携
・どこまで可能か
・どんな条件か
を事前に確認することが重要です。
4.買主としての注意点
住み替えを検討する際は、
・今の家の査定価格
・売却期間の目安
・ローン残債
を把握しておくことが大切です。
【よくある失敗パターン】
現場で多いのが、
・売れる前提で購入
・売れずに資金が詰まる
というケースです。
安全な進め方とは、基本はやはり売却先行です。
ただし、
・人気エリア
・売却しやすい物件
であれば、購入先行も選択肢になりますが、その場合、売る・買うスケジューリングが肝となります。
住宅ローンは、基本的に2本同時に組めませんが、一時的に組める場合があり、
その場合は買替が絡む形となります。
買替による売却と購入は、別々の不動産会社でそれぞれ段取りする事は事務的には非常に辛い。
その為、信頼できる不動産会社に1本化して進めると事故もなくスムーズに進みます。
記:ファイナンシャルプランナー 菊池