Vol.308  コンビニなどの看板の色、アレ?違う??の画像

Vol.308 コンビニなどの看板の色、アレ?違う??

不動産のアレコレ

コンビニなどの看板の色、アレ?違う??

〜温泉地や観光地で見かける“落ち着いた色”の正体〜



旅行先でふと気づく違和感。


「あれ?このコンビニ、いつもの色じゃない…」


・赤や青が控えめ
・茶色や黒っぽい看板

・やけに落ち着いたデザイン


普段見慣れているコンビニなどとは、明らかに違う印象を受けます。



実はこれ、偶然でも、店舗の気まぐれでもありません。


そこには、景観法(けいかんほう)という法律によるルールが関係しています。



今回は、なぜ看板の色が変わるのか、その背景と不動産への影響について解説していきます。




1.結論:色は「自由に決められない」


通常、コンビニの看板は、


・ブランドカラー
・視認性(遠くからでも目立つ)


を重視して設計されています。



しかし、特定のエリアでは、その色が使えないことがあります。



特に温泉地や京都・鎌倉などの文化遺産重点地域などは、


その街の雰囲気に合わせた街づくりが進められています。



これは、行政が設定した景観を守るためのルールによるものです。




2.景観法とは何か?


景観法とは、「地域の美しい景観を守るための法律」です。


これに基づき、


・自治体ごとに景観計画を策定
・建物や看板のデザインにルールを設定


しています。



【なぜ色が制限されるのか】


特に温泉地や観光地では、


・歴史的な街並み
・自然景観
・落ち着いた雰囲気


が重要視されます。


そこに、


・派手な赤
・鮮やかな青
・強い緑


といった色が入ると、景観が崩れてしまうと考えられているのです。



昔、某漫画家の自宅の外装が、近隣の家よりも派手だったため、


周辺住人が反対運動をしていました。これも、景観法を盾に争った事件です。



まぁ、景観法は日本全国に張り巡らされていますからね。




【実際にある色彩制限】


地域によって異なりますが、例えば、


・原色は禁止
・彩度の高い色はNG
・明度を抑えた色のみ可


といったルールがあります。


その結果、


・茶色
・ベージュ
・ダークグリーン


など、落ち着いた色合いの看板になるのです。




3.なぜ観光地に多いのか


日本の中でも特に多いのは、


・温泉地
・歴史的な街並み
・観光地


と言った、人が集まる場所です。



理由①:観光資源を守るため


景観そのものが価値(観光資源)になっているためです。



理由②:統一感のある街づくり


・電線地中化
・建物の高さ制限
・色彩統一


などと合わせて、街全体のデザインをコントロールしています。




4.不動産との関係


この話、実は不動産にも大きく関係します。



①建物の外観にも制限がある


看板だけでなく、


・外壁の色
・屋根の形
・素材


などにもルールがある場合があります。



②自由な建築ができない


「好きなデザインで建てたい」と思っても、制限により思い通りにできないことがあります。



③コストが上がることもある


・指定色の塗装
・特定の素材


などにより、建築コストが上がるケースもあります。




こうした地域で物件を検討する際は、


・景観計画の内容
・色彩制限の範囲
・建築ルール


を事前に確認することが重要です。




旅行先で見かける、いつもとは違う看板の色。


その違和感の裏には、街を守るためのルールと工夫があります。



その街のルールや考え方によって、不動産は左右されます。



普段気にも止めないちょっとしたコトも、ひも解くとその面白さが増す。


こうした、ちょっとのアレコレって、まだまだあると思いますよ。



記:ライフプランナー  武井


”不動産のアレコレ”おすすめ記事

  • Vol.324  儲かっていそうと思われる不動産業界。倒産件数も多い現実。の画像

    Vol.324 儲かっていそうと思われる不動産業界。倒産件数も多い現実。

    不動産のアレコレ

  • Vol.323  ホルムズ海峡を封鎖!あれから日本の不動産市場に与えた影響の画像

    Vol.323 ホルムズ海峡を封鎖!あれから日本の不動産市場に与えた影響

    不動産のアレコレ

  • Vol.321  富士山って誰の持ち物?の画像

    Vol.321 富士山って誰の持ち物?

    不動産のアレコレ

  • Vol.320  アパートやマンションに自販機がある理由の画像

    Vol.320 アパートやマンションに自販機がある理由

    不動産のアレコレ

  • Vol.319  南海トラフ地震、富士山噴火、自然災害に直面する神奈川の画像

    Vol.319 南海トラフ地震、富士山噴火、自然災害に直面する神奈川

    不動産のアレコレ

  • Vol.318  道路が出来る?ビルが出来る?都市開発の立ち退きについての画像

    Vol.318 道路が出来る?ビルが出来る?都市開発の立ち退きについて

    不動産のアレコレ

もっと見る