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Vol.321 富士山って誰の持ち物?

不動産のアレコレ

〜日本一有名な山に「所有者」はいるのか〜



日本人であれば誰もが知っている山、富士山。


その美しい姿は、見る人の心を惹きつけ、「一度は登ってみたい!」と思わせる特別な存在です。



しかし、ふとこんな疑問が浮かびませんか?



「富士山って、誰のものなんだろう???」



山は自然のもの。


誰のものでもないような気もします。



でも、不動産という視点で見ると、「土地には必ず所有者がいる」という大前提があります。



では、日本一の山である富士山はどうなっているのでしょうか?



今回は、不動産の観点から、


「富士山の所有権」という少し面白いテーマを、解説していきます。




1.結論:富士山には「所有者」がいる


結論から言うと、富士山には所有者が存在します。


しかも驚くことに、山全体が一つの所有者ではありません。


実は富士山は、


・民間(神社)
・国
・自治体


といった複数の主体に分かれているのです。



【山頂部分は誰のもの?】


まず一番気になる「山頂部分」ですが、これは神社の所有地です。


具体的には、富士山を御神体としている「富士山本宮浅間大社」が所有しています。



これには歴史的な背景があります。


富士山は古くから「信仰の対象」とされてきました。


江戸時代以前から、富士講(登山信仰)や修行の場として、多くの人々が訪れていました。


その中で、富士山の上部は神域(神様の領域)とされ、神社が管理するようになったのです。


では、どこまでが神社の所有なのでしょうか?


実はこれ、八合目以上とされています。



つまり、


・八合目より上 → 神社の所有


・それより下 → 別の所有


という構造です。




2.では八合目より下は?


山の大部分を占める八合目より下は、


・国有地
・一部民有地


となっています。


つまり富士山は、一つの山なのに、複数の所有者がいるという非常に珍しい形になっています。



ここで少し面白い話があります。


実は過去に、「富士山は誰のものか?」を巡って争いがありました。


神社と国の間で、所有権を巡る裁判が起きたのです。


最終的に、神社側の主張が認められ、現在のように山頂部分は神社の所有という形になりました。


これは不動産的にも非常に珍しい事例です。




3.「登れる=誰のものでもない」ではない


ここで一つ誤解されがちなのが、「誰でも登れるから公共のもの」という考え方です。


しかし実際には、所有権と利用は別の話です。


例えば、


・公園

・観光地
・商業施設


これらも誰でも利用できますが、必ず所有者が存在します。


=富士山も同じなんです。



【不動産として見るとどうなる?】


不動産の視点で見ると、富士山も立派な「土地」です。


ただし、


・売買されることはほぼない
・一般的な利用は制限される


という特殊な性質があります。


つまり、「所有されているが、一般的な不動産とは全く違う」存在です。



【では、富士山を買うことはできる?】


ここで気になるのが、「富士山って買えるの?」という疑問です。


結論としては、ほぼ不可能です。


理由は、


・神社所有部分は信仰対象
・国有地は売却されない
・保護対象になっている


からです。




4.不動産としての面白さ


この話が面白いのは、「当たり前と思っている自然にも所有者がいる」という点です。


普段意識しませんが、


・山
・川
・道路


すべてに所有や管理の概念があります。



実はこの話、一般の不動産にも通じる部分があります。


例えば、


・境界が曖昧な土地
・共有地
・権利関係が複雑な物件


などです。


富士山ほどスケールは大きくありませんが、「誰のものか分かりにくい不動産」は意外と存在します。



今回のテーマは、一見雑学のような疑問ですが、実は不動産の本質に触れるテーマでもあります。


・土地には必ず所有者がいる
・利用と所有は別
・権利関係は重要


こうした考え方は、私たちが家を買うときにも同じです。



富士山に所有者ってことは、他の山や海も???


まぁ、無人島も個人や法人所有のものであれば、基本的に売買や賃貸ができますから、


そうした物件を探すってのも、面白いですよね。



国によっては、全てが国有地とし、個人に貸している状況のところもあります。



日本の様に、売買できる特殊な地。


一見、買ってどうするの?という現実もありますが、なんだかロマンがあるように思えます。



意外と奥が深い“土地の世界” 


面白いですよね、不動産は。



記:宅地建物取引士  原田


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