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Vol.428 子どもが生まれるから「今すぐ購入」は本当に正解か?

不動産にかかわるノウハウ

「子どもが生まれるから家が必要」という考えは本当か?


妊娠が判明して、「子どもが生まれるから、今すぐ家を買わないと」と焦る夫婦は多いです。

確かに、子どもの成長に伴い、必要な空間は増えます。

しかし、「急いで購入することが、本当に最適な判断か?」を冷静に考えてみましょう。


<今すぐ購入が失敗する3つの理由>

理由①:子どもの成長に合わせて、必要な家は変わる

新生児の頃は、子どもは親と同じ部屋で寝ていても問題ありません。

むしろ、深夜の授乳やおむつ替えを考えると、親と同じ部屋が便利です。

しかし、子どもが3~4歳になると、「自分の部屋が欲しい」という段階に移ります。


つまり、妊娠時点で「子ども部屋が必要」と考えて、3LDKの家を購入しても、実際には数年間、その部屋は使われず、無駄な家賃(ローン)を払い続けることになります。

一方、賃貸なら、子どもの成長に合わせて、1LDK→2LDK→3LDK.というように、段階的に引越しできます。

その結果、常に「必要な大きさの家に住む」ことができます。


理由②:育児中は、通勤時間や親のサポートが重要

妊娠中に焦って購入した物件が、「駅から遠い」、「親が近くにいない」という立地だった場合、育児が始まってから「こんなはずじゃなかった」と後悔します。

例えば、夫は駅から10分の職場に通勤していますが、購入した物件が駅から30分だった場合、毎日の通勤時間が40分増えます。

これは年間200時間以上の時間を失うことになります。

また、親からの育児サポート(子どもの送迎、緊急時の預け先など)がある場合、親の近くに住むことが、子育ての成功を大きく左右します。


理由③:妊娠中は、本当の「住要件」がまだ見えていない

妊娠中は、「子どもがいる生活」をまだ体験していません。

実際に子どもが生まれ、1年、2年と育児を経験する中で、初めて「本当に必要な家の条件」が見えてきます。

  • 「リビングが広い方が、子どもを遊ばせやすい」
  • 「2階に上がる階段が多いと、子どもの転落事故が心配」
  • 「近隣に公園や小学校がないと、子育てが大変」
  • 「駅から遠いと、帰宅後の買い物がしんどい」

こういった「実体験」を経てから購入する方が、失敗が少ないのです。


<妊娠時に焦って購入し、後悔した家族>

Cさん夫婦(夫32歳、妻29歳)は、妻の妊娠が判明してから1ヶ月で、3,500万円の物件を購入しました。

理由は「親が『子どもが生まれる前に家を買った方がいい』とアドバイスしてくれたから」とのこと。


購入から1年後、子どもが生まれました。しかし、予想外のトラブルが発生。

  1. 物件が駅から遠く、妻の通勤が辛くなった:出産休暇から復帰する際、朝6時半に起床して、駅までの送迎がストレスに。

  2. 親が遠く、育児サポートが受けられない:購入した物件は親の家から車で30分。緊急時に親が来られず、何度も困る羽目に。

  3. リビングが狭く、子どもの遊び場が不足:2LDKの3,500万円物件は、リビングが12畳。子どもが2~3歳になると、おもちゃが増え、遊び場がない状態に。

その後、Cさん夫婦は「この家では育児が辛い」と判断し、2年後に売却。売却価格は3,200万円(300万円の損失)。

結果、親の近所の賃貸アパート(3LDK、家賃12万円)に移り、子育ての環境が劇的に改善されたそうです。


<「今すぐ購入」が適切なのは、こんな場合>

逆に、以下の条件に当てはまれば、妊娠中の購入も検討する価値があります。

  1. 親が近く、育児サポートが確実
  2. 物件が職場に近く、通勤時間が短い
  3. 夫婦の年収が安定し、借入可能額に余裕がある
  4. 既に賃貸から購入への流れが決まっている(引っ越し予定がある)
  5. その物件は「10年以上、必要な物件」と確信できる
  6. 親との関係が良好で、子どもと同居する予定はない

これらに「全て当てはまる」場合は、購入を検討してもいいでしょう。


<「妊娠中の購入」と「子どもが生まれた後の購入」の比較>

項目妊娠中購入出生後購入(1~2年後)
ローン審査妻の産休を考慮されにくい夫婦の収入が確定している
育児環境の理解親からのアドバイスが多い実体験に基づく選択
親からのサポート出産直後に親が手伝えるすでに親のサポート環境が確定
リスク想定と異なる環境子育ての現実に合わせた選択
売却した時の損失高い可能性低い可能性


<子ども出生後の「本当の必要性」を見極める方法>

  1. 1年間、賃貸で暮らしてみる→子どもが生まれてから1年間、現在の賃貸(または一時的な賃貸)で生活し、「本当に必要な家の条件」を見極めます。

  2. 親のサポートを受けながら、育児環境を整備→親が手伝えるなら、その時点での「最適な立地」が見えてきます。

  3. 子どもの性格や成長ペースを理解する→子どもが外遊び好きなら、公園近くが必要。インドア派なら、リビングが広い方が有利。こういった個性は、妊娠中には予想できません。


【結論:「妊娠」は購入の「きっかけ」ではなく「確認のタイミング」】

妊娠が判明するのは、人生の大きな転機です。しかし、それが「即・住宅購入」に直結すべきかは、別問題です。

  1. 出産する(1~2ヶ月)
  2. 育児に慣れる(6~12ヶ月)
  3. 本当に必要な家の条件が見える(1年後)
  4. その条件に合った物件を購入する(2~3年後)

このプロセスを踏むことで、後悔のない家選びができるのです。


当社では、「妊娠中だから急ぎましょう」ではなく、ご家族のライフプランに合わせた、最適なタイミングでの購入相談を行っています。



様々な考え方の方もおりますから、一概にこうした方が、、、とは言い切れません。


また、奥様のご年収も合算して購入を検討している場合、産休・育休中の収入証明では、本来借り入れできる金額よりも下がってしまう事もよくあります。


先日のブログでも、色々と記載しましたが、それぞれのタイミング、市況など踏まえた上で、今回の提案をさせて頂いている状況です。

欲しい時が買い時でもありますが、この状況下にある方は、一度、冷静に考えてみて下さい。

その上で、ゴーするなら、応援します。


記:ファイナンシャルプランナー  菊池

横浜市の不動産会社 津田商会

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